デジタル・ハードコア入門編

アタリ・ティーンエイジ・ライオット『イントロデューシング・デジタル・ハードコア-9mm パラベラム・バレット・セレクション』
2011年05月22日発売
ALBUM
アタリ・ティーンエイジ・ライオット イントロデューシング・デジタル・ハードコア-9mm パラベラム・バレット・セレクション
昨夏の電撃来日で、再始動を待ち望んでいたファンを狂喜させたアタリ・ティーンエイジ・ライオット。カールの死後しばらくは、さすがのアレック皇帝にも迷いのようなものが窺えたが、ようやく「たとえハニン不在でもニックがいれば、ATRやれちゃうじゃないか」という灯台下暗しな事実に気づいたのだろう。また、NIN人脈とも繋がりのあるキッドトロニックを仲間に加えたことにより、さらなるバンド強化も達成。今年はいよいよ十数年ぶりとなる最新アルバム『イズ・ディス・ハイパーリアル?』もリリース間近、フジ・ロック出演も決定するなど、いっそう本格的に戦闘モードへと突入していってくれそうだ。
 
本作は、その前哨戦とも言うべきベスト盤で、国内の人気バンドである9mm Parabellum Bulletが選曲を手がけた。1曲目に選ばれた“デジタル・ハードコア”は、同バンドがライヴで出囃子に使っている定番曲。全6トラックというヴォリュームは少々あっさりめに思えるかもしれないが、なにしろアタリのサウンドは特濃であるからして、今から興味を持って初めて聴いてみようという人には最適な監修だと思う。(鈴木喜之)
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