“ノイジー”な印象は後退したが、華麗なギター・ワークやシンセが飾る音響的なテクスチャーは、前作の路線を発展させたものだろう。それに比例して、よりメロディアスに、ヴォーカルに軸を置かれた印象を受けるソングライティングは、今作の大きな聴かせどころと言える。個人的にはスウェードを連想する場面もあり、あるいはM9のような「ノイズ」と「歌/ポップ」がサイケデリックにうねるアート・ロックなど、前2作を踏まえた上での深化を随所に感じることができる。3作目で初のセルフ・プロデュース。ミックスは外部だが、どのシーンや時流にも媚びない“ホラーズ・サウンド”を獲得できた手応えを得ることができたのではないか。そして、この成果がライヴでどう反映されるのか。来月のサマーソニックのステージが本当に楽しみになってきた。(天井潤之介)
DIYで昇華したホラーズ・サウンド
ザ・ホラーズ『スカイング』
2011年07月06日発売
2011年07月06日発売
ALBUM
“ノイジー”な印象は後退したが、華麗なギター・ワークやシンセが飾る音響的なテクスチャーは、前作の路線を発展させたものだろう。それに比例して、よりメロディアスに、ヴォーカルに軸を置かれた印象を受けるソングライティングは、今作の大きな聴かせどころと言える。個人的にはスウェードを連想する場面もあり、あるいはM9のような「ノイズ」と「歌/ポップ」がサイケデリックにうねるアート・ロックなど、前2作を踏まえた上での深化を随所に感じることができる。3作目で初のセルフ・プロデュース。ミックスは外部だが、どのシーンや時流にも媚びない“ホラーズ・サウンド”を獲得できた手応えを得ることができたのではないか。そして、この成果がライヴでどう反映されるのか。来月のサマーソニックのステージが本当に楽しみになってきた。(天井潤之介)