2枚組ベストに引き続きこうして『スウェード』から『アニュー・モーニング』に至るオリジナル全5タイトルがこうして再発されることで、サマソニ来日に向けた全方位的準備が完了したかに思えるスウェードだが、むしろこのオリジナル再発はサマソニ後の、彼らが永遠に去って行ってしまった後の圧倒的喪失を埋める圧倒的な遺産と呼ぶほうが相応しいかもしれない。なにしろ、ここにあるのは各オリジナル・アルバム期のスウェードの「ほぼ全て」である。音源&映像共に今考えうる最良最多の未発表&レアトラックが集結し、しかも今年行われたブレットの最新インタヴューに加えて、初期2作品のDVDには何とブレットとバーナードの対談まで収録されている。和解後のティアーズ時代ですらスウェードの話題は微妙にアンタッチャブルだったブレットとバーニーが、こうしてスウェードと真正面から向き合うのは17年ぶりのことだ。
ここではそんな17年前の傑作、2人が史上最悪に険悪だった時期の『ドッグ・マン・スター』をチョイスしてみた。このアルバムのことを2人は一体どんな顔で振り返っているのか、想像しただけで悶絶。(粉川しの)