●まず今回は箱も違うし、ラインナップ的な傾向も1、2回目とは大きく異なりますね。フェスのコンセプトというか、枠組みを意図的に変えたかと思うんですが、背景としては前回のどういう結果を踏まえて、今回の方向に舵を切ったんですか?「これまで2回やったけど、初回はもちろん冒険だったし、2回目も大冒険だったわけですよ。で、それを踏まえて次はやれるのか、やれないのか。やるべきなのか、もうやめるべきなのか。みたいなところを毎回ゼロベースで考えるぐらいの崖っぷち。 で、1回目は2日間やって、すごく高い評価を得て、すごくみんなに喜んでもらえたっていう意味では大成功。ただ、いろんな意味で限界もあって。一番は収益がものすごく大きなマイナスだっていうところ。でも2回目にトライして。1回目に来てくれた人+αで広がった分も来てくれるだろうと思ったんだけど、なかなかそうもいかなかった。それを成立させるためには、何を捨てて何を守るのかっていうのをとことん考えに考えて、結論を出したのが、今回の新しいやり方。まずキャパシティを各日縮小して。あともう一つ問題だったお正月の日程。日程的になかなかお正月休みと曜日巡りが合わない年も多いので、カウントダウン・ジャパンの会場を使うために正月休みに絡めるっていうのは一旦外して考える。その二つが大きく変えた部分ですね。守った部分というか、逆にこれを本当に強めていこうって思ったのは、ブッキングの純度。お客さんが何を求めているのかっていうのは2回やってすごく実感できたので、そこに対してやっぱりもう一回純度を高めようとしました。で、一回確実に成功させるっていうのをやろうとしたのが今回。ステージは2ステージから1ステージになっちゃうんだけど、その一日1ステージに出る4組は本当に純度の高い、長年音楽を聴き続けてきたリスナーから高い評価を得ているアーティストと、それから若い人からもしっかり支持されてるアーティストに特化したフェスとしてやっていこうっていう感じですね」●ロッキング・オン・ソニックのコア層、私みたいな層の本音を言うと、おそらく嬉しいのってこのパターンなんですよ。ある程度コンパクトな箱で、フェスというよりも、ショーケース的にぎゅっと凝縮して観れる。大人のロッキング・オン・ファンや読者からすると、これよっていう感じ。三度目の正直というか正解という感じがします。結果的にすごく納得感がある。「その“ぎゅっと凝縮”っていうのが本当にキーワードで。それがロッキング・オン・ソニックの、まずは僕たちが実感できた良さというか強みなんだろうなって思ったから。そこをより強めたっていうか。例えば音響に関しても、フェス会場よりもホールの方が圧倒的に音が良くて、距離感も近いわけで。で、特にSGCホール有明ってものすごい音のクオリティが高い。だから、そういう意味では音楽的に濃い体験ができるはず。まずはそれだって感じですね」●凝縮って考えた時に、まずヘッドライナーはどういう経緯でこの2組になったんでしょうか。「初回の時からアンケートを取ってるんだけど、とにかくスウェードはもうトップ常連なんですよ。本当はみんなオアシスとかレディオヘッドとか書きたいんだろうけど、さすがに呼べるわけないって分かってるから、まずはスウェードを、スウェードを呼んでくれ!って声はすごく多くて。同じくクーラ・シェイカーとブロック・パーティーも」●(笑)。「もう素直にそういうものからしっかり当たっていくっていう。だから2回やったことで、お客さんが確認できたっていう点が本当に良くて。開催前から、こういう人たちが行くイベントってなくなっているし、サマソニもフジロックもこういう色が薄くなってることを、きっとみんな物足りなく思ってる、寂しく思ってるだろうなと思っていて。その予想してた人たちのことをよりはっきり見れたんで、じゃあその人たちに向けてやるぞって感じです」(以下、本誌記事へ続く)
ロッキング・オン・ソニックの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』11月号に掲載中です。
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