恋の魔法の種明かし

アーバンギャルド 『ときめきに死す』
2011年09月28日発売
SINGLE
アーバンギャルド  ときめきに死す
新曲は、キラキラしたシンセに彩られた80年代アイドル歌謡のようなポップス。この曲では、何度も映像化されてきたSFの古典『時をかける少女』にヒントを得たらしき時間を止めるという発想を中心にしつつ、エスパー、テレパシー、UFOなど様々な超常現象が登場する。それをアイドル歌手になりきって歌う浜崎容子は、魔法少女といったところか。
 
だが、彼女とともにツイン・ヴォーカルをつとめ、全詞を担当する松永天馬は、ややこしい男である。カップリングでギター・リフ中心の“その少女、人形につき”では、ステージで「会いたかった」を繰り返す少女(某アイドル集団を連想させます)は人形であり、ビデオレコーダー、ハードディスク、ブログページなどのなかに存在することが語られる。アイドルという魔法少女の魔法は、メディアでできているという種明かし。こんな詞をアイドル役の女性ヴォーカルと一緒に歌う松永は、顔を隠さない人形遣いのような役回りだ。相手が人形だとわかっていても好きになってしまう状態自体を楽しい人形劇に仕立てたのがアーバンギャルド。絶賛上演中です。(遠藤利明)
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