一ヶ月にわたってニューヨークに滞在して制作されたサードアルバム。やたら抜けが良い! 前作『We Love Telephones!!!』は、1曲ごとに音楽的なアイディアが詰め込まれ、音がごった返した傑作だった。完全体・the telephonesが誕生したような印象を受けたが、今作は、『We love telephones!!!』と、石毛輝のソロ作を経たからこそ、武装することなく素直に音楽に向かっている。すっきりとしたモードで、アッパーで活力あるthe telephonesサウンドを鳴らしている。
音のジャンルとしてのディスコ、また生活における場としてのディスコではなく、自分たちはどうあってもthe telephonesであり、それをディスコと声高に叫んでいいんだという域に達したかのような風通しの良さ。1枚を通してのまとまりも良い。
石毛が闇と強さをさらけ出した“I Am Me”、たったひとつの勝利を叫ぶ“Just One Victory”、ニューヨークでポジティヴィティを吸収したかのような“New York City”――。the telephonesは、どの曲でも軽やかに好きな場所に立っている。(小松香里)