聴く時、片手にビールは必須

ジャパンドロイズ『セレブレイション・ロック』
ジャパンドロイズ セレブレイション・ロック
「今晩はマジで酔っ払ってる/でもまだ飲むぜ/人生に目的があるかって?/あるに決まってるだろ/でもそれが実現するまで、俺たちは飲む」オープニング・トラック"ザ・ナイツ・オブ・ワイン・アンド・ローゼズ"の、冒頭の歌詞である。このまま、同じ感じで喫煙についても歌うのだが、これを聴いた瞬間にこのアルバムを愛さざるをえなくなった。あまりにもバンドが波に乗れず、解散ギリギリのところでリリースしたデビュー作『ポスト・ナッシング』が、あれよあれよという間に各方面で大絶賛を呼んで、延命が叶ったカナダのふたり組、ジャパンドロイズ。2枚目は、ジャケからしてサウンドの方向性はまるで同じだが(全8曲、計35分というとこまで)、前作の"ヤケクソ感"を、よりフォーカスされた攻撃的なソングライティングと、一発で身につく洗練されたメロディに変換しているところがお見事。中年に達した自分も最高に興奮できる"若気の至り"パンクは(00年に大学で出会ったというふたりだけに、本人たちもそう若くはないはず)、ボス譲りの汗臭さも気持ちよく、誰もが共感できるパンピー(死語)的なスピリットが全編にほとばしる。初来日となるフジ・ロック公演が待ち遠しい。にしても、このバンド、そしてクラウド・ナッシングスやファックト・アップや今月号で紹介しているザ・メンなど、エモやグランジなどに派生する、80年代から脈々と続くアメリカン・ポスト・パンクなサウンドとアティチュードを、再びシーンの最前線に価値あるものとして鳴らしているバンドが増えていることは嬉しい限りである。(内田亮)
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