全米1位パワーはやはりすごい。ファン.が、"伝説のヤングマン~"でロック・バンドとしてコールドプレイ以来の快挙(ビルボード・チャート1位に昇りつめる)を成し遂げ、人気ドラマ『glee』でもカヴァーされるなど人気沸騰中。昨年のグラミーでも顕著だったが、フォスター・ザ・ピープル以外所謂ロック・バンドが際立った活躍を見せていないという悲惨なUSシーンに久々の光が射しているわけである。世間は期待の新人と騒ぎ立てているが本作はセカンドで、さらに遡ると元ザ・フォーマットのネイトが現メンバーに出会って始動させたバンド。オーケストラも導入したドリーミーなザ・フォーマットの箱庭的な世界観を、このファン.でネイトはよりダイナミックに描き、外へ向かって花開かせる方法論を見つけたように思える。遊び心に満ちたエレクトロニック・サウンドやプリミティヴなビートをはじめとして、売れっ子プロデューサー:ジェフ・バスカーを迎え、インディ・ポップのポテンシャルが存分に発揮された格好になっているのだ。これがフュエルド・バイ・ラーメンからというのも注目すべきところ。すべてのポップ好きに送る、2012年のインディ良盤。(羽鳥麻美)