おそらくは百々和宏のソロ・アルバムとほぼ同時進行で制作されたはずで、そのせいか全13曲中8曲で藤田勇が作曲に関与している。そういう意味では藤田が主導権をとって、なぜかジュリアナ・ディスコと共振した怪作『C.O.W.』に通じる雰囲気も感じるが、よりアナーキーで、四方八方に火花が飛び散るようなカオス感は遙かに上。武井が2曲で歌い、そのとぼけたセンスを存分に発揮しているのも「武井派」のぼくとしては嬉しい。
藤田はART-SCHOOLの新作にも参加していて、そちらもまた凄まじい大傑作に仕上がっていることを思えば、この世代の音楽家たちが相互に刺激しあうことで、新しいロックの時代が訪れつつあるのではないかという思いが湧いてくる。これからが楽しみで仕方ない。(小野島大)
