ずっと触発し合う関係性

藍坊主『ブルーメリー』
藍坊主 ブルーメリー
最初のリリース作品からは10年を経ている藍坊主だが、ミニ・アルバムという形態は今作が初めて。アルバムでの世界観の組み立て方とはまた違って、実験場のような感覚だ。藍坊主というバンドで起こるマジックを高い温度のままでパッケージしていると思う。アルバム『ノクティルカ』でもあった、クラシックのような曲展開で、主旋律の裏でもうひとつの美しい旋律を奏でるピアノやギターが冴えた藤森(B)による“音楽室から見た虹”、このバンドではあまりなかったシャッフルのビートと幾何学的なギター・フレーズの“サンダー”。ちなみにこの“サンダー”はhozzy(Vo)節全開の歌詞でほぼすべてが漢字で書かれている。音の心地好さと意味が交わったもので、一聴すると宇宙語か読経のようだけれど、そこから寓話的な物語がたちのぼってくるもの。相変わらず不思議な回路で音楽を作ってるなと思わされる曲だ。その他の曲も、1曲、1曲とにかくやりきっている。ソングライターふたりと、編曲やアイディア面で采配を振るう田中(G)、渡辺(Dr)、その発想の掛け算が生んだ面白さが、ダイレクトに出た。(吉羽さおり)
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