特集「miwaをめぐる旅」
miwaの楽曲における突き抜けた多幸感は、miwaの生き方そのものだ。miwaがmiwaであろうとまっすぐに生きてきたからこそ、miwaの歌はまっすぐにオーディエンスの心に届くポジティヴィティを持つことができるのではないか――そんな仮説に基づき2万字インタビューを試みた。生誕の地・葉山をめぐりながら、miwaが「miwa」であり続けてきた理由と背景に迫る!
家にサンタさんが来たことがあって。それが父親だったかもわかんないんですよ、親に訊いても記憶が古すぎて。普通に昼間に玄関から入って来たんですよ。赤い車に乗ってきて、プレゼント、ガーン!て置いて(笑)。妹と私におままごとセットをくれてすごい嬉しかったんですけど、結構衝撃で、すごい記憶に残ってるんですよね(笑)
お遊戯会で友達とおんなじ役にしたんですよ、すごい仲が良かったから。でもその子が間違えたり練習してこないとすごい怒るの、あたしが(笑)。「なんでそこがなんとかなの!」みたいな感じで険悪になったりとか。それを覚えてて、それがすごく嫌だったなって思うんですよ、そういう自分が。すごいやなやつだったなって
完全に父親中心に回ってる家で。とにかく何しても怒られていて。言い返してもそれについて怒られるから、何も反抗できないんです。で、そのたんびに思ってました。「絶対に私は私のルールに従って生きられるようにしてやる!」みたいな。もうずっと小学校から直ってない。まだ反抗期続行中なんです(笑)
(中学のころすでに、将来音楽で食べていくという発想があったかと訊かれて)ありましたね。まだギターも弾いてないんですけど、それこそ歌手ですよね。七夕の短冊に「歌手になれますように」って書いてました。憧れはあったみたいです、ずーっと。まだそのときは、それが普通の道から外れてるとは思ってなかったですね(笑)
(両親からは)ハナから「なれないよ」って感じじゃなくて、なるためのストイックさをものすごい求められた感じです。だから、楽しいっていうのとまたちょっと違ったんですよね。はじめてギターを弾きたいって言った時も「歌手になるんじゃなかったの?」って、ブレてるって言われて、悩みましたね。それが15歳ぐらいの時
ギター弾いたのは大っきかったですね。ギターの先生が “トゥルー・カラーズ”を教えてくれたりして、今まで聴いてた音楽が自分の手の中に入った気がして。ギターさえあればどこでも歌えるし、誰かに聴いてもらえるんだって、すごい強い気持ちになれた。これをやりたいなっていうふうに思いましたね
大学の就活の時、周りの子がちゃんとした会社に入っていくのを見て、「大丈夫かな、あたし」って、まあ……不安になって。なぜか取り残されたような気持ちになって。でも卒業のタイミングで武道館があったので、腹を決めるしかないなって、それで『Delight』ができて。でも正直、ちょっとしんどかったですよね
人生に寄り添ってくれるものっていうのが、私が音楽に求めるものなので。やっぱり自分の曲で「元気になった」とか「明日頑張ろうって思う」って言われることはすっごく嬉しいし。それが私がやってる音楽の価値なんですよね。明るくない曲もあるけど、でもきっとなんかの時には寄り添ってくれる曲だと思ってる
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