2曲目“Circling The Drain”になると、ピンク・アイズは着ていた水色Tシャツを脱ぎ捨て、上半身裸に。ボリュームたっぷりのお腹と胸を揺らしながらフロアに降臨。マイク片手にシャウトしながら、男性オーディエンスをひょいと抱えて肩の上にリフティングしたり、逆にオーディエンスからビールをぶっかけられたり。丸テーブルを持ち上げ天板を外してしまったりと、やりたい放題。アルバムで組曲構成をみせたりと多彩な音楽性を有する彼らだが、ライブでは焦点を絞ったアレンジ&選曲で、パンキッシュに盛り上がれる流れを作ってきている。ピンク・アイズは、曲が進むにつれビールの量もアクションもエスカレート。ズボンを脱いでパンツ一丁で、フロアを最後列までくまなく徘徊。床を這いずり回ったり、柵にのぼってみたり、オーディエンスにキスしたり、パーカーを着ている人をみつけては一人残らずフードをかぶせたり。頭には、なぜかプラスティック製コップ2つが触覚のようにカッピングっぽく張り付いたままだし。そんなフロアの混沌をよそに、ひたすらストイックに演奏を続ける楽器隊。その対照的な光景がなんともシュール。耳には爆音が飛び込んでくるし、目の前で繰り広げられる狂乱も並の意識では解析不可能。こんなライブ観たことない! フロアとの濃密でダイレクトなコミニケーションを欲し続ける、ピンク・アイズの熱意と過剰さがオーディエンスの心を丸裸にしていく。今夜の場合、とにかくまず「あっけにとられていた」という人も少なくなかったけれど、今後さらに日本での人気が高まり、ぎゅうぎゅうのフロアで彼らを迎えることになったとき、とんでもない空間が生まれることになりそうだ。ロック・バンドのライブを愛する人だったら、是非一度はそのライブを体感してみて欲しい。そんなことを思わせる、究極のライブ・バンドの出現だ。(森田美喜子)1.Son The Father
2.Circling The Drain
3.Magic Word
4.Baiting The Public
5.Twice Born
6.David Comes To Life
7.Black Albino Bones
8.Crusades
9.No Epiphany
10.Fate Of Fates
11.Crooked Head
12.Police