で。この新木場スタジオコーストのゲストは、BRAHMANでした! 客電が落ち、いつものあのSEが鳴り響き、ステージに幕が下りたままの状態で演奏が始まりTOSHI-LOWが歌い始めたところで、思わずロビーに出て、「BRAHMANじゃないかー!」と書いてブログをアップして、そしてダッシュでホールに戻りました、私。うれしくて。そこから約40分間。「鬼気迫る」とまさにこのこと、なステージ。いや、BRAHMANのライブが鬼気迫っていなかったことなど、少なくとも過去の自分の経験においては一度もなかったけど、それにしてもすごかった。
あと、TOSHI-LOW、2回MCをした。震災以降、彼らが超ハイペースで支援活動を行っていることは、このRO69でも報じてきた。で、その震災以降にやっているライブでは、MCをしているらしい(普段一切やらないのです)、というのは知っていたけど、生で初めて聴きました。必要最小限のことを、簡潔に、真摯に言葉にしたMCでした。
そして9mm。これもほんと、あっという間だった。全編=約1時間15分が、30分くらいに感じた。このライブレポのため、事前にセットリストをもらっていたんだけど、ラストの“Punishment”が始まった時、「えっもう最後の曲? なに、5曲くらいカットしたの?」と、思わず見直してしまいました。カットしてませんでした。頭っからラストまで、音も(滝&中村の)ステージ・アクションももう暴れっぱなしで荒れ狂いっぱなしなのはいつもどおりだけど、何か、音がグッとタイトになった感じがする。バーッて空中に撒き散らされていく感じではなく、的に向かって一直線に超高速でとんでいく音、というか。イメージですが。
セットリストはこうでした。
1.(teenage)Disaster
2.Black Market Blues
3.Cold Edge
4.Living Dying Message
5.新しい光
6.Bone To Love You
7.Wanderland
8.Discommunication
9.キャンドルの灯を
10.Supernova
11.Lovecall From The World
12.Termination
13.The Revolutionary
14.Talking Machine
15.Punishment
で。このライブに限ったことではないが、つくづく、おもしろいバンドだなあ、と、観ながら何度も考えた。メタル(ヨーロッパ7割アメリカ3割くらい)。パンク。エモ。ハードコア。グランジ/オルタナJ-POP。9mmの音楽性の元になっているジャンルを、ざっと挙げるとそんなところになると思うが、それ以外の要素も、ほんといろいろ入っている。ハードコア・パンクに民族音楽が入っている(ざっくり言いすぎですが)BRAHMANのあとに観たので、よけいそう思ったのかもしれないけど、「これ、ミクスチャー・ロックだなあ」と、ライブを観ていると改めて感じる。Dragon Ashのミクスチャー・ロックにラテンが入っているように、メロディの展開や曲の展開に、タンゴとかフラメンコとかボッサとかまで入っているような、9mmのあの感じ。たとえば、こういう音楽性で、こんなに3拍子もしくはシャッフルのリズムの曲が多いバンド、他にはいない。同じく、こういう音楽性で、曲中で手拍子が沸き起こる回数がこんなに多いバンドも、いない。わかりやすくいえば、そういうことです。で、そういう曲で、こんなにもフロアを熱狂させて、楽しませているのって、なおのこと「他にはいない」だよなあ。ということです。
5月18日に出るニュー・シングル“新しい光”と、そのカップリング“Bone To Love You”を、5曲目と6曲目にやった。どちらも、というか “新しい光”は特に、その9mmの特異性と可能性を、さらにポップで拓かれた方向に押し広げたような曲だった。アルバムも楽しみ。で、6月26日の横浜アリーナも楽しみです。
あと、卓郎、MCで、「俺たちは笑おうぜ、せめて! 辛気くさい奴から助けられたって、元気出ねえんだよ! 笑おうぜ!」と叫んだ。そうだよなあ、と素直に思いました。(兵庫慎司)