先週13年ぶりとなる新作『サイロ』をリリースしたエイフェックス・ツインだが、マドンナのようなアーティストについて精神的に病んでいると思っていると語っている。
Q誌との取材に応じたリチャード・ジェイムスはカニエ・ウェストとのサンプリングの許諾のやりとりの際、自身がつぎはぎにされているような気分になったと明かしている。カニエは2010年の『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー』の"ブレイム・ゲーム"でエイフェックス・ツインの01年の『ドラックス』からの"Avril 14th"の音源をサンプリングとして使用しているが、許諾のやりとりでカニエが使っている音源を聴いた時にサンプリングの音質が劣悪だと感じ、かなりまずいやり方だと思ったと語っている。
「なんだか自分がつぎはぎにされてるような気分になってきてね。だから、版権管理会社に言ったんだよ、『とりあえず使わせないで』ってね」
しかし、最終的にサンプリングはそのまま使われることになってしまったという。さらに著名なミュージシャンについてリチャードは不安などを抱えて精神的に病んでいる人が多いのではないかという持論を解説している。
「ポップ・ミュージックは実際のところぼくも大好きなんだけど、まるで別なもんがあまりにもたくさん付随してくるからね。本当に有名人になるにはぼくは精神的に病んでなきゃできないことだと思うよ。だから、ぼくは部分的にしか精神を病んでないんだよ、そこそこしか有名じゃないからね! だけど、マドンナみたいになったら、これは基本的にしっかり精神を病んでるってことだよ。というのは、そうじゃなきゃ有名になんかなれないから。ぼくはこれまでいろんな有名人とも充分に付き合ってみて、この人たちは深刻な心の不安を抱えているんだと自覚したんだよ」
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