6月17日に新作『ザ・ゲッタウェイ』をリリースするレッド・ホット・チリ・ペッパーズだが、フリーはロックがかつてほど意味を持っていないと語っている。
アメリカの衛星ラジオ局シリウスXMの番組『パール・ジャム・ラジオ』に出演したフリーはマイク・マックレディのインタヴューを受け、1991年にチリ・ペッパーズがパール・ジャムやスマッシング・パンプキンズとツアーで同行した時のことを振り返り、ロックが当時ほど熱いものではなくなってしまったと次のように語っている。
「パール・ジャムやスマッシング・パンプキンズなんかと一緒に演奏するのが楽しみでしようがなかったのをよく憶えてるよ。っていうのも、あの頃はロックにとって本当に刺激的な時代だったからね。俺なんかはよく、特に最近はね、ロックってもう死に体なんじゃないかって思うんだ。今の俺たちやパール・ジャムがどうだこうだっていうんじゃなくて、俺たちは本物のパワーとともにやってきた重要なバンドであるのは明らかだからね。だけど、最近のキッズでロック・バンドをやることになんかなったら……つまり、俺たちがキッズの頃だったら、ロック・バンドをやりたいって、一生それでやっていきたいって決めたら、もうそれしかないっていうもんだったんだよ。すると『おまえ、マジでイカれてるし、頭おかしいし。一生まともな仕事にも就けないぞ。なにを考えてるんだよ、おまえ? 人生台無しじゃねーか』っていわれたもんだったよ。
それでもこっちは『うるせー、知るかそんなこと』ってなもんで、『俺はこれがやりたいし、俺にとってはこれがすべてなんだ』っていうふうに、自分の拠り所をそこに見出してたんだね。生まれてからずっと俺は、人とは違ってて、ちょっとイカレた、友達もいないガキだったし、高校ではいつもオカマ呼ばわりされたけど、パンク・ロックのおかげで自分の拠り所をみつけられたんだ。でも、今時じゃさ、ロック・バンドをやりたいってことになっても、(営業マン的な口調で)『最高ですね! それでは、イメージ・コンサルタント、弁護士、マネージャーの方をご紹介させていただきまして、そこからどう立ち上げていけるかご検討いたしませんか? お金を稼ぐ絶好の機会となりますよ』っていう調子だからな」