音楽ストリーミング・サービスのスポティファイはドイツの音源アップロード・サイトのサウンドクラウドを買収する方向で動いているとイギリスのザ・フィナンシャル・タイムズ紙が伝えている。交渉はすでに詰めに近い段階にまで進んでいて、近いうちにもなにかしらの発表が行われるのではないかと観測されているという。
サウンドクラウドはプロ・アマ問わず音源を公開するサイトとして世界中のユーザーから大きな支持を得てきたサイトで、ユーチューブのように基本的には無料サイトとなっているが、3月には有料会員サービスも開始したものの苦戦が伝えられている。その一方で、サウンドクラウドの無料サービスについてはかねてから広告を組み合わせる形で収入を確保しつつ、アップロードされるDJのミックス音源など、印税が発生する音源への支出に回している。また、手っ取り早く音源を上げられるという利便性から、サウンドクラウドでは1億2500万トラックという、ほかのどのストリーミング・サービスを圧倒する驚異的なカタログ数を誇っている。
スポティファイでは現在、有料と無料のストリーミング・サービスを提供しているが、サウンドクラウドを買収することで広告と組み合わせたストリーミングも確保することになるほか、スポティファイにとってカタログの拡大に繋がるだけでなく、新進アーティストがこれまで以上にスポティファイでも取り上げられやすくなるというメリットも考えられるという。
また、アップルのストリーミング・サービスであるアップル・ミュージックの営業開始以来、スポティファイはアップル・ミュージックの業績に常に押されている状態だったが、9月に入って有料ユーザー4000万人突破を記録し、初めて業績成長率がアップル・ミュージックを越えることになり、目下のところ攻勢を強めているとも目されている。
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