【完全レポ】『ジャパネクレディオ』ラストイベントを彩った3バンドの熱い夜!

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3月30日に渋谷WWWでライブイベント「『ジャパネクレディオライブ powered by EMTG MUSIC』Vol.4」が開催された。RO69ではその模様をロングレポートでお届けする。

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『ROCKIN'ON JAPAN』が展開している新世代先取りプロジェクト「JAPAN'S NEXT」。毎週土曜日深夜25:30からTOKYO FMにてオンエアされていた音楽プログラム『ジャパネクレディオ powered by EMTG MUSIC』が3月25日放送回を以って放送終了し、それに伴い、番組発のイベントも終了する運びとなった。以下のテキストでは、ラストイベント=「『ジャパネクレディオライブ powered by EMTG MUSIC』Vol.4」の模様をお届け。LILI LIMIT、感覚ピエロ、Benthamという異色の組み合わせのスリーマンだったが、それぞれがそれぞれの信じる音楽を真っ向から表現しきった、清々しい夜となった。

●Bentham セットリスト
1. TONIGHT
2. HEY!!
3. パブリック
4. 激しい雨
5. サテライト
6. 手の鳴る方へ
7. クレイジーガール

最初に登場したのは、この春にメジャーデビューを控えているBentham。スタートまもなく「さあさあさあ、Benthamです! 盛り上がっていきましょう!」と小関 竜矢(Vo・G)が投げかけ、“TONIGHT”の爽快感&解放感溢れるサウンドでフロアを巻き込んでいくオープニングだ。続く“HEY!!”では鈴木 敬(Dr・Cho)による弾むビートに合わせ「HEY!」と掛け声も上がる。トップバッターというイベントの火付け役を任されたこともあってか、この日のセットリストはBenthamの中でもとりわけ明るくキャッチ-な曲が多め。全員がマイクを取り和気あいあいとした雰囲気だったMCも含め、オーディエンスとの距離を一歩ずつ縮めるかのようなライブとなった。そして4曲目にはメジャーデビュー曲“激しい雨”を演奏。「夢は終わらない、俺らは止まらないんだよ! これからもずっと一緒に進んでいこうぜ!」という小関の言葉を体現するような青い疾走感が最高に気持ちいい。以降も、須田 原生(G・Cho)によるギターソロ(じゃれ合うようにそこに駆けよる辻 怜次(B)の楽しげな表情!)が決め手の“サテライト”、「TOKYO!」「FM!」「ジャパネク!」「レディオ!」のコール&レスポンスからなだれ込んだ“クレイジーガール”など、その勢いはとどまることがなかった。

●LILI LIMIT セットリスト
1. Girls like Chagall
2. Kitchen
3. Observe
4. Living Room
5. LIKE A HEPBURN
6. Festa

2組目のLILI LIMITは、この日発表されたばかりの新アーティスト写真と同じ衣装で登場。先にステージに現れた土器大洋(G)、志水美日(Key)、黒瀬莉世(B)、丸谷誠治(Dr)によるセッションの熱が頂点に達したところで牧野純平(Vo)がオンステージ。“Girls like Chagall”を歌い始める流れだ。音源とは異なり、後ろに引っ掛けるようなリズムのビートをよく効かせたアレンジ。“Kitchen”や“Observe”もそういうモードのサウンドだったが、自分たちのその時々の趣向を柔軟にバンドの音に反映されている感じがとても良い。MCでは黒瀬が、なかなかない組み合わせである本日の対バンについて「それぞれ音楽は違うけどみなさんの好きに解釈して楽しんでいただければと思います」とコメント。さらに牧野は「ジャパネクレディオライブ」が終了することに触れ、「この旅立ちにふさわしい曲を持ってきました」と“Living Room”のことを紹介していた。5曲目には4月1日より配信リリースされた新曲“LIKE A HEPBURN”も披露。最初はミニマルだった音の粒が、セットリストが進むにつれてふくよかになり、会場全体を包み込んでいく様子が堪らない。そうして辿り着いたラストの“Festa”はオーディエンスの歌声も加わり幸福感がいっぱいに広がったのだった。

●感覚ピエロ セットリスト
1. 拝啓、いつかの君へ
2. Japanese-Pop-Music
3. チェシャ
4. CRAZY GIRL
5. ワンナイト・ラヴゲーム
6. TELL ME WHY
7. リア充大爆発
(encore)
8. A-Han!!

「Ladies & Gentlemen, ジャパネクレディオライブ!」とこの日のために用意したSEに合わせて登場――という冒頭からしてステージに懸ける気合いが伝わってきた感覚ピエロ。1曲目は“拝啓、いつかの君へ”。《「あんたの正義は一体なんだ?」》という問いかけがオーディエンスひとりひとりの着火剤となっていく。秋月 琢登(G)と滝口 大樹(B)がユニゾンで弾くフレーズが粋な“Japanese-Pop-Music”や、西尾 健太(Dr)を中心とした曲間のセッションパートをはじめ、いぶし銀のアンサンブルには痺れさせられるばかり。時には闇を切り裂くように鋭く、時には闇に深く溶けるように艶やかに歌う横山 直弘(Vo・G)が投げかける熱い言葉にも後押しされ、合唱や手拍子なども起こしつつ、フロアはどんどん熱気を増していく。その光景を前に、横山は「ようやくネクストからナウに変われそうです」とオーディエンスを讃えたのだった。「いろんなバンドが『君のこと愛してるよ』って歌ってますよ。でも、ノンノンノン! 私たちは真逆のことを歌います!」(横山)と本編ラストに演奏されたのは“リア充大爆発”。バンドが鳴らすリフに乗っかって「リア充大爆発!」コールが起こる光景は異様ではあるが、このアンバランスさこそが感エロの持ち味だろう。そしてアンコールの“A-Han!!”まで駆け抜けて、終了。終演後は出演者全員+オーディエンスで集合写真を撮影し、大団円を迎えたのだった。(蜂須賀ちなみ)
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