収録されている4曲全てに情動性的な意味合いでの「泣く」というフレーズが入っていたことに後から気付いた結果、この『涙のゆくえ』というタイトルに決めたという今作。『ROCKIN’ON JAPAN』1月号に掲載されている彼女たちへのインタビューで林萌々子(Vo・G)が語っていたが、スケジュール的にも精神的にも追い込まれていた状況下で制作する過程で、実際かなり泣いたそうだ。彼女たちが憧れとするチャットモンチー主催の「チャットモンチーの徳島こなそんそんフェス2018~みな、おいでなしてよ!~」を筆頭に、今年は夏フェスの舞台にも多く立ち、ワンマン公演を中心とした全国ツアー、さらにレーベルメイトであるSIX LOUNGEとハルカミライと共に日比谷野外大音楽堂でのライブを敢行するなど、日夜着実にステージアップをしているHump Back。ライブに関して「みんなで一緒に楽しく」ではなく「あなた自身がどう観て、どう聴き、どう感じるのか?」を真剣に問いかける強い意思を持ち得る彼女たちにとって、勝手ながら「涙」は無縁なものだと思っていた。けれど、泣くことを疎むことなく《泣いて笑って転んで ただ生きていたいのさ》(“生きて行く”)や《悲しみよいつか/また逢う日までずっとそばにいて》(“悲しみのそばに”)と歌えること、しかもそれらをバラード調のしんみりとしたメロディではなく、ミディアムテンポの心地好いメロディに乗せていることはやはり強さ故だと思う。彼女たちが流した涙の行く先は悲しみではなくそれを乗り越えた先の道に繋がっているのだろうし、今、3人が見据える目線の先にはまだ理想郷は見えないはずだ。「人生歩いていればそりゃ色んなことがあるよ」と背中をポンっと押してもらった気持ちになる今作と共に、無理に泣こうとはせずとも「ガチガチに気張らなくても、まぁたまには泣いたっていいんじゃない?」くらいの気楽な気持ちのまま、彼女たちに倣って、笑って泣いて転んで生きて行こうと思った。(峯岸利恵)
Hump Backはなぜ新シングル『涙のゆくえ』で4つの涙を描いたのか?
2018.12.07 17:00
収録されている4曲全てに情動性的な意味合いでの「泣く」というフレーズが入っていたことに後から気付いた結果、この『涙のゆくえ』というタイトルに決めたという今作。『ROCKIN’ON JAPAN』1月号に掲載されている彼女たちへのインタビューで林萌々子(Vo・G)が語っていたが、スケジュール的にも精神的にも追い込まれていた状況下で制作する過程で、実際かなり泣いたそうだ。彼女たちが憧れとするチャットモンチー主催の「チャットモンチーの徳島こなそんそんフェス2018~みな、おいでなしてよ!~」を筆頭に、今年は夏フェスの舞台にも多く立ち、ワンマン公演を中心とした全国ツアー、さらにレーベルメイトであるSIX LOUNGEとハルカミライと共に日比谷野外大音楽堂でのライブを敢行するなど、日夜着実にステージアップをしているHump Back。ライブに関して「みんなで一緒に楽しく」ではなく「あなた自身がどう観て、どう聴き、どう感じるのか?」を真剣に問いかける強い意思を持ち得る彼女たちにとって、勝手ながら「涙」は無縁なものだと思っていた。けれど、泣くことを疎むことなく《泣いて笑って転んで ただ生きていたいのさ》(“生きて行く”)や《悲しみよいつか/また逢う日までずっとそばにいて》(“悲しみのそばに”)と歌えること、しかもそれらをバラード調のしんみりとしたメロディではなく、ミディアムテンポの心地好いメロディに乗せていることはやはり強さ故だと思う。彼女たちが流した涙の行く先は悲しみではなくそれを乗り越えた先の道に繋がっているのだろうし、今、3人が見据える目線の先にはまだ理想郷は見えないはずだ。「人生歩いていればそりゃ色んなことがあるよ」と背中をポンっと押してもらった気持ちになる今作と共に、無理に泣こうとはせずとも「ガチガチに気張らなくても、まぁたまには泣いたっていいんじゃない?」くらいの気楽な気持ちのまま、彼女たちに倣って、笑って泣いて転んで生きて行こうと思った。(峯岸利恵)