キッスのジーン・シモンズ、「ロックが死んだのは若いファンが原因」だと自論を展開


過去にも「ロックは死んだ」と訴えていたキッスのベーシスト、ジーン・シモンズが「ロックが死んだのは若いファンが原因」だと自論を展開していることがわかった。

LOUDWIRE」によると、米ラジオ局Q104.3の番組に出演したジーンは、「ロックが死んだ原因は、ラジオのエアプレイやストリーミングの統計に関係していると思いますか?」との質問に「あらゆる意味でね」と応え、次のように続けていたという。

「その原因は若者のファンだ。彼らが、自分たちが愛するものを葬ったんだ。ストリーミングが登場すると、影に潜んでいた素晴らしい新バンドのチャンスを彼らが奪ってしまった。ユーザーが音楽をダウンロードしても、1ペニーの100分の1、もしくは1000分の1ぐらいにしかならない。音楽をストリーミングしても10セントも稼げないから、彼らは昼間の仕事を辞められないんだ。

2000ドルほど儲けるのに、数百万、数十億回ものダウンロードが必要になる。そうやってファンが新バンドのチャンスを奪ったから、ビジネスが死んでしまったんだよ」


若手ミュージシャンが音楽制作に専念できないことが理由で、ロック・シーンが停滞していると述べたジーンは、ナップスターをはじめとする違法ダウンロードが登場した頃に問題が起き始めたと、例えを挙げて説明していた。

「あるキツネが鶏小屋に忍び込んで、最初の卵を盗む。そのキツネが殺されなければ、他のキツネたちも『タダで卵が出に入るぞ』と言い出す。すると瞬く間に農家が廃業になって、スーパーで卵がなくなってしまう。そしてスーパーも潰れて、鶏と卵を運ぶトラックも仕事が成り立たなくなるんだ。それは、卵を盗むためにやって来た、最初のキツネを殺さなかったせいだ」


なお、以前にポッドキャスト番組『The Dennis Miller Option』に出演したジーンは、「オアシスをはじめとする90年代のバンドはロック・レジェンドの域に達していない」と発言していた



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