「まず一日の最初に蛇を捕獲して、それから30キロ離れたレストランに行く。ある朝、そのレストランに行くと、店の中が燃えてるんだよ。ものすごい火なんだけど、料理人のお姉さんが『あー、大丈夫、大丈夫! あんたたちの朝食は焦がしてないから!』って。
そのイメージが頭に引っかかったまま書いたのが“シーズ・オン・ファイア”(笑)」
ZZトップ、ビリー・F・ギボンズの3枚目となるソロ・アルバム『ハードウェア』だが、実はビリーは2015年から立て続けにソロをリリースし続けている。なぜこれほど旺盛にソロで活動しているのかというと、本家のZZトップの方がおそらくベースのダスティ・ヒルの体調不良により、なかなか難しいところがあるからだろう。
ただ、2015年のファースト・ソロ『ペルフェクタムンド』はキューバの気分で、2018年の『ビッグ・バッド・ブルース』はブルース回帰というそれぞれのテーマがある一方で、さすがに6年で3枚目となるとマンネリ感もいなめないと思わないでもない。
しかし、この新作が恐ろしくエッジーで爽快なリフとブギとグルーヴを鳴らし続ける怪作となっているのだ。一体、どういう心境の変化があったのかとビリーの話を聞いたところ、すべては砂漠にあるスタジオのせいなのだということだった。その砂漠の魔力についてビリーに訊いた。(高見展)
ビリー・F・ギボンズのインタビューは、現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。