そんな破天荒さがそのまま音になったかのように、まるで凶器かと思うような──ギターってこんな音を鳴らすことができるのか、と思うくらいの鋭利な音を鳴らす曲もある。一方で、たとえばNo BusesのCwondoが参加した“public melodies feat,Cwondo”では、まるで月の光に包み込まれるかのような優しさを感じさせるギターを鳴らす。彼らはただ音を弾いているのではなくて、その曲で何を表現したいのかが明確に定まっていて、その感情を音に乗せることができるバンドなのだ。だから、破天荒なイメージはライブを観れば一発で塗り替わる。
今の時代には珍しく、サブスクリプションサービスで楽曲が聴けないのも、音楽の聴き方に対するバンドとしての思想があるからだと思う。9月24日にリリースされた2ndアルバム『fragile Report』は、全曲をオーガキが歌うことによってNikoんが持つポップさに振り切った内容になっている(前作ではほとんどの楽曲をオオスカが歌っていた)。しかしオオスカはすでにその先のアルバムまで制作しているという。どんなことをしてくれるのか全く予想がつかないNikoんに今、心からドキドキさせられている。
文=ソノダマン
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年11月号より抜粋)
『ROCKIN'ON JAPAN』11月号のご購入はこちら
*書店にてお取り寄せいただくことも可能です。
ネット書店に在庫がない場合は、お近くの書店までお問い合わせください。