レディオヘッドのトム・ヨークが、イギリス国内により多くの原子力発電所を建設しようという政府の方針に反対する文章をバンドの英語版オフィシャル・サイトにアップしている。

この方針は、イギリスで2008年に世界に先駆けて成立した気候変動法の「2050年までに二酸化炭素排出量を1990年比で80％以上削減する」という目標を達成するために打ち出されたもの。10月にはCBI（イギリス産業連盟。大企業が多数参加している英国産業界で最も影響力のあるロビー団体）が「2030年までに少なくとも10基の原子炉を増設する必要がある」という見解を表明していた。

以下は「原子力はご免だ（Nuclear Power No Thanks）」と題されたトムの文章の全文。

「CBIの圧力の下に
そして僕らが未来においても今と同じだけの電力を消費し続けるだろうという混乱した想定の下に
そして怖ろしさのあまり自分たちの孤立した見通しのきかない政治的不安感について考え抜くこともできないままに
イギリス政府は新たな原子力発電所を一揃い建設すると約束している
そのためのお金も僕らは持っていないのに。
すげえ。
ただただパーフェクトだ。
よくやったぞお前たち。
さぞこのことについてよく考えたことだろうな？」