ポール・サイモン、いつまでもディランの二番手扱いなのにはさすがに嫌になってきたと語る

ポール・サイモン、いつまでもディランの二番手扱いなのにはさすがに嫌になってきたと語る - 2011年作『ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット』2011年作『ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット』

新作『ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット』を4月20日にリリースしたポール・サイモンだが、自身のキャリアを通してボブ・ディランと常に比較され続けてきたことが本当に嫌になってきたと語っている。

ポールは確かに自身の作品もディランに影響を受けているが、いつもディランに次ぐ「二番手」扱いなのが嫌になるとローリング・ストーン誌に語っている。

「ぼくってたいていディランに次いで二番手扱いなんだけど、ぼくは二番手なんて嫌いなんだよ」とポールは語っている。「もちろん、そもそもの出だしでぼくたち(サイモン・アンド・ガーファンクル)がコロンビアと初めて契約を交わした時、ぼくは本当にディランの作品を敬愛してたんだよ。“サウンド・オブ・サイレンス”などはディランの影響なしには書かれえなかった作品だとも思うし。でも、ああいう感じのものはもう『卒業』や“ミセス・ロビンソン”の頃にはぼくも後にしちゃってるんだよね。もうフォークっぽくないつくりになってるし」。

さらにポールはこう続ける。「ぼくの欠点のひとつは、ぼくの声って誠実そうに聞こえるところなんだ。ぼくも皮肉めいた歌い方は試みてるんだよ。でも、そうならないし、ぼくにはできないんだよ。でも、ディランはなにを歌わせても、裏と表の二重の意味を伝えられるんだよ。真実を語りながら、それと同時に聴き手をおちょくってもいるんだね。でも、ぼくは何度やっても正直なだけにしか聴こえないんだ」。

また、アンカットとのインタビューで語ったところでは、ポールは新作『ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット』への客演をディランに打診したというが、返事はなかったという。「“ソー・ビューティフル・オア・ソー・ホワット”という曲の冒頭の、『ぼくたちがこれほど無知なのもおかしいとは思わないか/なぜいつもこうも悪い助言ばかりに耳を傾けてしまうのだろう』っていうフレーズをいい感じで歌ってもらいたかったんだよ」とポールは説明している。

「これをディランに歌ってもらえたら、本当にいい感じだろうなと思ったんだよ。今じゃディランの声ってあまりにも風雪に耐えた貫禄が出ていて、きっと賢者が語っているように思えたはずだと思うんだよね。それで音源を送ってみたんだけど、返事はなかったんだ。どうしてかはわからないんだよ」。

(c) NME.COM / IPC Media 2011
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