ロンドン・オリンピック閉幕式典への出演をデヴィッド・ボウイが頑なに断ったわけとは?

ロンドン・オリンピック閉幕式典への出演をデヴィッド・ボウイが頑なに断ったわけとは? - デヴィッド・ボウイ 1980年作品『スケアリー・モンスターズ』デヴィッド・ボウイ 1980年作品『スケアリー・モンスターズ』

8月12日に行われたロンドン・オリンピック閉幕式典では、ケイト・モスやナオミ・キャンベルなどイギリスのスーパーモデルが6人勢揃いするというパフォーマンスも披露されたが、このパフォーマンスの音楽として大フィーチャーされていた"ファッション"はデヴィッド・ボウイの楽曲だったが、彼も今回の式典への出演を説得されながらも断ったアーティストの一人だったそう。

他にはザ・ローリング・ストーンズ、ケイト・ブッシュ、ザ・セックス・ピストルズらも出演を打診されていたが、応じなかったと言われている。当日の現場では"マイ・ジェネレーション"を締めに持ってきたメドレーでイヴェントそのもののフィナーレを飾ったザ・フーも当初は2回、話を断っていたそう。ただ、その後今年の11月に開始するアメリカ・ツアーを7月にアナウンスすることになり、式典出演を大きなプロモーションと捉えて一転して出演に応じることになったという。

エルボー、テイク・ザット、スパイス・ガールズらも出演した3時間に及ぶパフォーマンスは平均して2320万人もの視聴者が観たという数字が出ていて、2週間前に行われ、2700万ポンド(約34億3千万円)もの予算がかけられた開会式典よりも高い視聴率を記録したと『ザ・ガーディアン』紙が伝えている。ただ、今回の閉幕式典は内容的には映画監督ダニー・ボイルが総監督を務めた開会式典と比較しても賛否両論的な評価になっているが、瞬間的には2630万人もの視聴者を記録したそう。閉幕式典のこの視聴率の高さには、日曜の晩だったことも有利に働いているとみられている。

また、デヴィッド・ボウイに関しては、"ヒーローズ"がイギリス選手団の非公式応援歌になっていながらも、式典出演の説得は結局、ままならなかった。デヴィッドは2006年以来、ライヴ活動から遠ざかっていて、今ではニューヨークを本拠地としながらもパフォーマンスや公に姿を現すこともことごとく却下してきたとされている。ライヴからの引退状態は、04年のツアー中に倒れ、血管形成術を伴う心臓の大手術を受けることになったことが影響しているものと思われる。

今回の閉幕式典の中核を担ったコンサート・プロデューサーのキム・ギャヴィンと映画音楽作曲家のデイヴィッド・アーノルドはケイト・ブッシュにも大きな期待を寄せたが、元々ライヴやツアーを極端に避けるケイトの説得も至難を極めることになった。結局、ケイトが"秘密の丘"の新しいリミックス・ヴァージョンをオリンピック実行委員会に提供するという形で、今回のケイトの参加については落ち着いた。

その一方で、今回出演して"ワンダーウォール"を演奏したリアム・ギャラガー率いるビーディ・アイについても、当初はノエルに出演してもらい"ワンダーウォール"を演奏するという話がノエルに打診されていたのをノエルが断わり、その後リアムに打診されたと一部の報道は伝えていた。リアムに打診された時にはすでにザ・フーの出演が決定していたため、リアムはまったくもって乗り気だったとか。
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