MGMT、エイフェックス・ツインに触発された新作は6月リリース
2013.01.30 15:00
先頃、サード・アルバムとなる新作の制作を仕上げたことをツイートしたMGMTだが、新作では2010年のセカンド『コングラチュレイションズ』の実験的な路線をさらに追求した内容になっていると『ローリング・ストーン』誌が伝えている。
特にセカンドのリリース後はそのサイケ的な内容に多くのリスナーが肩すかしを食らったという印象を落胆とともに表明することになったが、この時のことをベン・ゴールドワッサーは「みんな、ぼくたちが薬をやり過ぎたんじゃないかってそう勘ぐられてばかりだったよね。そんなことはまったくなかったんだけど」と振り返っている。これをアンドリュー・ヴァンウィンガーデンは次のようにさらに強調している。「『ゴングラチュレイションズ』を出してから、ぼくたちも前ほど無邪気じゃなくなったよ」。
しかし、6月にリリースを見込んでいる新作について二人はさらに踏み込んだ試みを行っていて、たとえば、『ゴングラチュレイションズ』ではツアーに同行させたバンドとレコーディングを行っていたのに対して、今度の新作ではふたりだけでセッションを繰り返し、そのなかでも気に入った音源を組み合わせていおり、内容的には二人がここのところ頻繁に聴いていたエイフェックス・ツインやハウス系の音を反映したものになっているという。アンドリューは新作の音について「初めて聴いた時に誰でもわかる音楽を作っているわけじゃないから」と説明している。
あるいは、"Mystery Disease"や"Alien Days"という曲は「寄生的な異星人に自分の頭の中に棲みつかれてありとあらゆるものを支配される気分について歌っている」とアンドリューは説明している。その一方で60年代ガレージ・ロックやサイケ・サウンドで知られる伝説のバンド、フェイン・ジェイドの"イントロスペクション"のカヴァーも試みていて、これについてプロデューサーのデイヴ・フリッドマンは次のように語っている。
「レコーディング作業はかなり変なものになったんだよね。だから、『ちょっと地球に戻ってみようか』ってことでカヴァーをやることに決めたんだよ」
また、一部のプレスで伝えられているようにレーベルのコロンビアからわかりやすいアルバムを作るようにと圧力をかけられていることもないとアンドリューは語っている。
「ぼくたちがトップ40に入るようなバンドだという錯覚をレーベルも持ってないから。そうわかってもらっているということも安心できるよね」