フェニックスとカニエ・ウェストのコラボレーションがソフィア・コッポラの新作映画用に予定されていたが、実現しなかったことが明らかになっている。
映画は、アメリカで6月21日に公開されるソフィア・コッポラ監督作『The Bling Ring』で、フェニックスのトーマス・マーズの妻でもあるソフィアと、映画の音楽を担当したブライアン・ライツェルは今回の映画に使った音楽について「ピッチフォーク」の取材に答えていて、ライツェルは次のように語っている。
「元々、僕たちとしてはカニエ・ウェストとやってみたかったんだよ。僕はこれまであまりヒップホップ・アーティストとは仕事をしたことがないし、ヒップホップはある意味でそれ自体で完結しちゃっているものなんだけど、でも、カニエはそうでもないと思うんだよね。ソフィアはカニエに会ったことがあるし、カニエはフェニックスが好きだというから、そこでフェニックスとカニエとで一緒にトラックを作れないかと僕が動いていたんだよ。でも、スケジュールがとても無理な感じだったんだ」
さらにコッポラ監督とライツェルは普段は映画への音源提供をすべて断っているフランク・オーシャンから音源を提供してもらった経緯を次のように語っている。
「フランクは“スーパー・リッチ・キッズ”などの使用を拒んでいて、映画への音源の使用許可をフランクはとにかく無差別ですべて拒否してきてたんだよ。レーベルから断られて、それでつてを頼ってフランクのマネージャーと掛け合うために奔走することになったんだけど。ソフィアもね、作品の映像を編集したトレイラーを特別に製作してくれて、これをフランクに送ってみたところ、ようやく納得してくれたんだ。本当によかったと思うよ、今度のサントラはアナログ盤でも出す予定になっていて“スーパー・リッチ・キッズ”も、収録される多くの楽曲もこれまでアナログではリリースされたことがないだろうからね」
なお、コッポラ監督はこのコメントに添えて、「たぶんカニエが私たちのことをフランクに押してくれたんじゃないかと思うのね」とも語っている。
エマ・ワトソンらが出演する映画は『ヴァニティ・フェア』誌に掲載された実際の事件の記事をベースにした物語になっていて、ハリウッドの有名人やセレブに憧れる10代のグループがセレブらの宝石や持ち物を大量に盗み出す姿を描いた内容になっている。
サントラ盤『The Bling Ring Original Soundtrack』のトラックリストは以下の通り:
Sleigh Bells - 'Crown On The Ground'
Rick Ross ft. Lil Wayne - '9 Piece'
Rye Rye ft. M.I.A. - 'Sunshine'
Azealia Banks - '212'
Oneohtrix Point Never - 'Ouroboros'
2 Chainz - 'Money Machine'
M.I.A. - 'Bad Girls'
Kanye West - 'All of the Lights'
Ester Dean ft. Chris Brown - 'Drop It Low'
Reema Major - 'Gucci Bag'
Can - 'Halleluwah'
Kanye West - 'Power'
Klaus Schulze - 'Freeze'
Deadmau5 - 'FML'
Brian Reitzell and Daniel Lopatin - 'Bling Ring Suite'
Phoenix - 'Bankrupt!'
Frank Ocean ft. Earl Sweatshirt - 'Super Rich Kids'