デュア・リパが6年ぶりに来日! 華やかなステージでレイヴパーティーと化した熱狂の一夜をレポート

デュア・リパが6年ぶりに来日! 華やかなステージでレイヴパーティーと化した熱狂の一夜をレポート
「外の世界で何が起きていても、どんな悩みを抱えていても、ここではすべてを忘れて楽しもうね!」。デュア・リパが呼びかけると、アリーナを埋め尽くすファンは両手を高く掲げ、歓声を上げて応えた。2017年のサマソニ、翌年はZepp Tokyo単独、パンデミックを挟んでの3度目の来日ではアリーナ2デイズ。日本で着実に増えているデュア・リパのファンは、コンサートの楽しみ方を心得ている。5ピースのバンドのうち2人は楽器を持ち替える器用さを見せ、ふたりのバックコーラスは、ハスキーな低音と鼻にかかった高音を気持ちよく行ったり来たりする彼女のボーカルを丁寧に支える。

見どころは、12人ものダンサーと展開するコリオグラフィ。ディスコからEDMまでをのみ込むダンスポップを主戦場としているデュア・リパは、UK発祥のレイヴカルチャーのエッセンスを体現するディーバだ。代表曲“ワン・キス”や“レヴィテイティング”での盛り上がりは凄まじく、さながら2万人が参加するレイヴパーティーのよう。照明とバックドロップの映像でムードを切り替える演出も見応えがあった。スティールの階段をふたつ配したステージセットは、1曲目の“トレーニング・シーズン”ではスポーツジムに見え、“イリュージョン”では都会の片隅になるのだからおもしろい。

サードアルバム『ラジカル・オプティミズム』からの収録曲に、これまでのヒットを織り交ぜるセットリスト。踊らせるだけではなく、スローな“ジーズ・ウォールズ”や“エニシング・フォー・ラヴ”ではじっくり歌唱力を披露。「一生、歌い続けるつもり」とエルトン・ジョンとの“コールド・ハート”を紹介したのには、UKのダンス文化を背負う覚悟を感じた。アンコールの“ダンス・ザ・ナイト”では、リアル・マーメイド・バービーが降臨。あえて人形っぽく踊ってから、“ドント・スタート・ナウ”と“フーディーニ”の群舞で大団円。デュア・リパならではの確固たるスタイル、サウンドを伝えながら、ダンスディーバとしてトップをひた走る姿はどこまでも凛々しかった。 (池城美菜子)


デュア・リパの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』1月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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