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1年の終わりとともに、ASPARAGUSもバンド史における最初のエピソードに幕を閉じる。このライヴを境にベースの山下潤一郎が脱退することになるのだ。2002年にパンク界の“スーパーグループ”として始まった以来、初のメンバーチェンジである。すでにオフィシャルHPなどでアナウンスされていたので、知っている人もいたんだろうけど、“BEGINNING”、“NO”の2曲を終えて、渡邊忍がこのニュースをアナウンスしたとき、観客は動揺を隠しきれてなかった様子。だが、それが効いた。山下のベースのグルーヴはひときわ力強くはじけて、疾走感あるリズムはひときわ切迫感を帯び、哀愁漂うメロディはより切なく聞こえる。特に、「時間というのはあっという間でしたね」と、残念な気持ちを隠しきれない、渡邊の真摯のMCに続いた“APPROACH ME”、“KNOCK ME OUT”、“FALLIN’ DOWN”の怒涛のラストスパートは、あまりにも感動的だった。曲が終わり、メンバーもステージを去ったというのに、止むことない拍手は必ず山下に届いているはず。しかし、来年は以前から予定されたBEAT CRUSADERSとのツアーも予定通りに敢行するし、ASPARAGUSの歴史はまだまだ終わらない。(内田亮)