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続いての登場は、伝説にして現役と言える存在である佐野元春。CDJには何度も出演してくれているけれども、毎回ドキドキしてしまう。まずはThe Hobo King Bandのメンバーのみで、“CHANGES”をスタート。フロアを徐々に温めていく。そしていよいよ、ギターを抱えて佐野元春が登場! 始まったのは“ハッピーマン”。80年代に生まれた楽曲なのに、生々しく躍動しているし、何よりも佐野の歌声が純粋にカッコいい。これは、佐野が、最近に限らず、ずっといろんな世代やジャンルと交わり続けてきたからなのだろう。続いては、“ガラスのジェネレーション”。当時10代を過ごした30代、40代からは当然のように一緒にシンガロングする歌声が上がるけれど、じっとステージを見詰めていた現役のガラスのジェネレーションたちにもそのメロディは届いたんじゃないだろうか? さらに、ゆったりと聴かせる“君をさがしている(朝が来るまで)”、ディープに心の中に響いた“欲望”、じわじわと効いてくるような“ヤング・フォーエバー”と畳み掛けていく。どの楽曲も、歌詞が胸に突き刺さってくる。

ここでやっとMC。まずは、「どうもありがとう。The Hobo King Band!」とバンドを紹介し、「次やる曲をもし知ってる人がいたら、一緒に歌ってください」と言って始まったのは“サムデイ”! イントロで大きな歓声があがる。いつまでも朽ちることなく、希望を与えてくれるメロディというのは、こういうメロディのことを言うんだろう。終盤には《サムデイ!》と、オーディエンスにコーラスを預ける場面も! 最後は、高々とギターを掲げてフィニッシュ。そして、ラスト・ナンバーは“ニュー・エイジ”。佐野が叩くタンバリンに合わせて、ハンドクラップが巻き起こっていく。最後、佐野は「どうもありがとう」と手を挙げ、ステージを降りた。(高橋美穂)