「2010年最後のステージです。楽しんでくぞ!」という光村(Vo&G)の挨拶を合図に始まった1曲目は“Broken Youth”。光溢れるエネルギーに満ちたこのナンバーは、まさしくライヴの起爆剤にもってこいだ。何だか尋常でないワクワク感が、場内を瞬く間に支配していった。「とぐろを巻くような、熱いロック・ステージをお届けしようと思います。幕張、準備はいいか? 行くぞ~!」と光村が煽って、2曲目“武家諸法度”へ。哀愁漂うギターのアルペジオで幕を開けたのも束の間、バンド一丸のブ厚いアンサブルが構築されていく。坂倉(B)と対馬(Dr)によるリズム隊が放つビートが、我々の下っ腹をボディブロウのようにボカスカと打ち込んでくるのが快感! 「COUNTDOWN JAPAN! 踊り狂うか?」という対馬の煽りを終盤に挟み、誰も彼もが汗だくで踊るダンスフロアが生み出された。
ヒリヒリしたエモーションを湛えながら、どんどんと熱量を上げていく“病気”は、古村のブルージーなギター・ソロがめちゃくちゃカッコいい。続いて、これも必殺のライヴ・チューン“サドンデスゲーム”。光村の歌声が、いつにも増して鋭く鼓膜に噛み付いてくる! 「まだまだ行くぞ、幕張!」という光村の欲張りな要求に完璧に応え、お客さんが手拍子しながらシングアロングする姿が本当に熱くて美しかった“ホログラム”を経て、再び光村のMC。「このフェスに4年連続で呼んでいただいて感謝しています。今年はいい年になりましたでしょうか? 僕らは3月の武道館に始まり、ろくに新曲も出さずにツアーばかりをやっていました。1人1人のいい表情を見せていただいた1年です。今、このもらったパワーを込めてレコーディングをしています。音楽は僕ら人間のためにあると思うんです。そういうことを、ライヴを通して確かめられた1年でした。だから来年は僕らとみんなの距離をどんどん縮められる1年にしたいと思っています。次の曲は今年のライヴでやってきました。この曲に乗せてみんなの鬱憤を出してほしいです。僕らの曲というだけでなく、みなさんの曲になったらいいなと思います」。そして始まったのは“Diver”。冒頭は緊張感溢れる空気を持ちつつも、展開するうちに凄まじい開放感へと突き抜けていく様が超ドラマチック! この曲は間違いなく、今後の彼らのライヴに欠かせない存在になると思う。
ラストを飾ったのは“THE BUNGY”。お馴染みの、あの暴れ馬のようなギターリフが駆け抜けていく。「幕張飛べそうか?」という光村の言葉を受けて、全力でタテノリジャンプをキメるお客さんたち。光村と古村が向き合ってフレーズを交わし合うギター合戦、お客さんと光村とのコール&レスポンスも交え、最高のクライマックスが実現された。大満足!(田中大)
NICO Touches the Walls のCOUNTDOWN JAPANクイックレポートアーカイブ