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「今日はすげえからみんな覚悟してろよ! と、みっちゃん(光村龍哉・Vo&G)が言ってました!」という前説担当山崎洋一郎の紹介で、4日間のGALAXY STAGEのトップに登場したのはNICO Touches the Walls。ちなみに山崎、そのあと「……半分は、僕が無理やり言わせました」と付け足していたが、いやいや、全然無理やりじゃない。本当にその言葉どおりの「すげえ」ライヴをやってくれた。わずか1年間に『PASSENGER』と『HUMANIA』の2枚のアルバムをリリースし、“手をたたけ”“バイシクル”とお茶の間まで浸透する2曲を放った、つまり、誰がどう見てもバンドにとって大きな飛躍の年だった2011年。今日のステージと、明日の大阪の『RADIO CRAZY』が、そんな、言ってしまえば絶好調な1年のしめくくりのライヴなのに、ステージに立つスタンスが「勝者」のそれではない。「挑戦者」、もう完全に。全部がラスト1曲みたいなものすごい気合い。光村の「俺らの今年の悲しみは、全部この幕張に吐き出していこうぜ!」という絶叫で始まった1曲目から、今年のバンドの活動のことや、震災のことや、それでも音楽をやっていくんだと新たに決意したことなどを話した上で、「本当に忘れられない1年になったし、そのしめくくりをこんなにたくさんの人と迎えられるのは、本当に幸せだと思います」という前置きで始まったラスト・チューンまで、そのテンションのまま突っ走った、短距離走のようなステージだった。明日『RADIO CRAZY』にご参加のみなさん、どうぞお楽しみに。(兵庫慎司)