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ロック、ヒップホップ、オーガニックなどが入り乱れ、異種格闘技戦場と化している大晦日のGALAXY STAGE。その中でも次なる猛者は只者ではない。血が煮えたぎるようなジャズを剥き出しの闘争心でブチかます伊達男集団=SOIL&"PIMP"SESSIONSの見参だ! いつものSEに合わせて赤々としたライトで照らされたステージは早くも臨戦態勢。メンバーが威風堂々とした足取りでオン・ステージし、けたたましいホーンが鳴りひびいた瞬間、フロアから「おー!」という雄叫びと力強い拳が突き上がる。「2010年最後に足跡を残すぞー!」という社長のアジテートに続いて“PAPA'S GOT A BRAND NEW PIGBAG”へ突入。そのセッション全体は凶暴なまでの攻撃性を持っているんだけど、放たれる音のひとつひとつはとにかく美しくてセクシー。感情を絞り出すように鳴らされるタブゾンビのトランペット、濃密なムードを醸し出す元晴のサックス、嵐の中を舞う一片の花びらのようなエレガントさをもった丈青のピアノ、それらを牽引する秋田ゴールドマンのベースとみどりんのドラム。それらがもつれ合いながらカタルシスへと上り詰めていくさまは、もう快感以外の何者でもない! 高速のスカ・ビートがオーディエンスを突き立てる“One Step Beyond”、イントロから高らかなホーンが炸裂する“PARAISO”、青白い光を放って突き進む“Fuller Love”と、曲が進むごとに熱気を高めていくフロアも、そのエロくて過激なサウンドにすっかり骨抜きにされているようだ。
「2011年をもっと明るい年にするためにぶつかり合おうぜ!」とか「もっともっと音楽を愛したい!」とか「音楽を愛するみんなとともに年を越せることがミュージシャンにとって何よりも幸せ」とか、いちいちオーディエンスを悶えさせる社長のMCももちろん健在。秋田ゴールドマンの散弾銃のようなベースで幕を開けた“SATSURIKU ニューウェイブ”では、「SOIL&”PIMP”SESSIONS! we love music!」というコール&レスポンスもバッチリ決まってフィニッシュ! もう参りました!ってぐらい、圧勝のアクトだった。(齋藤美穂)