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さあ、COUNTDOWN JAPAN 11/12も日程の折り返しである3日目の開演を迎え、この日の動員は過去最高の38500人! 一発目のEARTH STAGEは、詰めかけた人、人、人、の凄い景色だ。当フェスの総合プロデューサー・渋谷陽一による「数年の間に頼もしい存在になってくれました。最高に盛り上げてくれると思います!」という前説を受けて、9mm Parabellum Bulletが登場! まずは“Discommunication”のアンセミックな歌メロとソリッドなサウンドを放ち、フロアから沸き上がる怒号のような歓声を迎撃する。「イエエェー!! マクハリ!!」と昂ったシャウトを挟み込む菅原卓郎(Vo/G)。続いては、今年リリースした新作アルバム『Movement』から“Survive”だ。《出しゃばりな頭より 体を頼りにする/なだめてもすかしても 本音は鳴り止まない》。ロックの現場でこれを伝えることが出来るという、知性と轟音。それがキューミリにはある。メンバーのヘッド・バンギングとともに繰り出された“Mr.Suicide”で、滝善充(G)は床に両膝をついて空間を切り裂くようにギターを掻き毟り、“Vampiregirl”では広大なフロアをシンガロングする声が埋め尽くした。「ロック・バンドが好きな俺たちやみんなには当たり前のことかも知れないけど、ロックンロールは楽しいので、来年もそうしようと思います。そうでない人たちは、俺たちが狂わせてしまいたいと思うぜ!!」と卓郎が告げる。半ばサディスティックなまでに、思考と感情の解放に巻き込んでやろうとする野心が、こんな光景を生み出す原動力となっているのだ。“銀世界”や“カモメ”といった、ソリッドな爆音だけではなくジェントルで美しいバンド・サウンド、そして歌心に聴き入らせる時間帯も堂に入っている。「今年はとてつもなく大きな地震があったりとか、我々の無力感を思い知らされた1年だったけれども、俺たちは何も出来ないんじゃなくて、全部をいっぺんにやることが出来ないだけだということが分かったので、これからも傷ついた人たちや弱っている人たちを助けていきましょう」と卓郎が語って“新しい光”へと繋げる。更には滝が一足早く“お正月”の旋律を挟み込んでオーディエンスの喝采を浴びながら、“Talking Machine”、“The Revolutionary”、“Punishment”と怒濤の終盤を駆け抜けていった。ロックするための絶対的な根拠を探し当て、その度に表現の強度が増す。9mm Parabellum Bulletはいつだってそんな、信頼すべきバンドだ。(小池宏和)