スケジュールが押せば押すほど、天気も不安定になってきたレイク・ステージの2日目。時たま光る稲妻が気になる。そして、ステージ転換中、とうとう雨がポツリポツリと……。しかし、天気がどんよりしているからって、雰囲気がどんよりする気配はまったくない。それどころかみんな楽しそう。そりゃあそうだ。次にステージに登場するのは、去年その極上エンターテインメントでグラス・ステージに幸せのひと時をもたらした、MASTER LOWだ。その存在自体が気分を晴らしてくれるLOW IQ 01が率いるユニットだ。 予定時間から25分。イエスの“燃える朝やけ”にあわせて次から次へとメンバーがステージに現れ、所定位置に座る。そしてギターのへヴィなリフが会場に鳴り響いた瞬間、雨はやんでいた。まだ本人がステージに現れていないというのにLOW IQ 01マジックは早くも効き始めたらしい。 インストを経て、いよいよ主役の登場だ!! さらにキッズがレイクを目指して駆けつけてくる。今日の衣装はデニムでできたスーツ(ちょっと遠いので100%確認できてないけど、恐らくデニムのはず)に、麦わらウェスターン帽。相変わらずお洒落である。一発目(インストを除いてだが)は“Miracle”。先月発売されたばかりのニュー・アルバム『MASTER LOW 3』からの選曲だ(ちなみにインストの“Game”も新作のセレクション)。アッパーなメロディが観客を和ます――と思ったら、そのまま激ヘヴィな “F.A.Y.(FIGHT AGAINST YOURSELF)”に雪崩れ込む。早速、何でも取り入れ、パンクから、ソウルから、ヘヴィ・ロックから、スカから、ビッグ・バンドから、それこそネオアコまでも、どんなジャンルでも好き勝手に行き来するLOW IQ 01の本領発揮だ。そして、“So Easy”を経て、ソウルフルなホーンが身に染みる“NEVER SHUT UP”でセットは最初の山場を迎える。 「今日は気合が入ってます! ……ま、いつも入ってるんだけどね。とにかくドンドン行きます! ……って次はなんだっけ?」というイチのMC。シモネタを連発するアーティストが大勢いる中、実に微笑ましい。メンバーが「SWEAR」と返答し、同名のヒット・シングルへ突入。エモーショナルなはずなのに、妙にカラッとしたメロディがきらめく。次にはイチが最後にギターの熱演で終えた“LITTLE GIANT”。超人気曲3連発ということだ。迎えた山場から下降することなく、盛り上がりはそのままグングン上昇していくばかり。観客も、イチも。気合が入ってるのはウソでないらしい。 終盤の“YOUR COLOR”。これもまたイチの音楽愛を十二分に表現した必殺チューンだけでなく、彼の間口の広さを誇示する名曲でもある(なぜかスタイル・カウンシルを彷彿とさせる)。実に気持ちよさそうにこれを熱唱したイチは、新作に収録されている“Doo-Be-Do-Bah”でセットは幕を閉じた。満面の笑顔でイチを見送るレイクの観客が印象的だった。(内田亮) 1. Game 2. Miracle 3. F.A.Y.(FIGHT AGAINST YOURSELF) 4. So Easy 5. NEVER SHUT UP 6. SWEAR 7. LITTLE GIANT 8. #6(Keep It Shine) 9. MAKIN’MAGIC 10. YOUR COLOR 11. Doo-Be-Doo-Bah |
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LOW IQ 01 & MASTER LOW のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ