暑い中、木々が貴重な清涼感を与えてくれるSOUND OF FOREST。しかし、次の登場は、アルバム『Populus Populus』をリリースしたばかりのUNISON SQUARE GARDEN。熱くならないわけがない!　ひとりずつ登場すると、静寂を切り裂くように“kid,I like quartet”を鳴らし出す。楽曲はとことんポップなのに、3人の視線は戦いを挑むようにギラギラしている。高々とベースを掲げる田淵(B)、髪を振り乱しながら叩く鈴木(Dr)。そこに一心に向けられる、オーディエンスの手!　潔く鳴らしきって、斎藤(Vo・G)が「ようこそ!」と言うと、間髪入れずに“オリオンをなぞる”へ。最新型のキラーチューンに、初めて観る人も魅了されたことだろう。大人の心もぐっと掴みそうな、ジャジーな“CAPACITY超える”を終えると、斎藤が「楽しいライヴをやりにきました、UNISON SQUARE GARDENです!」とMC。短いながら、いろんな意思がぎゅっと詰まっている言葉に感じられた。そして、“スカースデイル”に心地よく身を委ねていたかと思ったら、鈴木の「1、2、3、4!」という性急なカウントから、パワフルな“場違いハミングバード”に突入!　 3ピースとは思えないブ厚さで、SOUND OF FORESTを掌握していく。さらに、斎藤の紹介で、鈴木が短く、しかし強靭なドラムソロでトドメを刺して、ラストは名曲“センチメンタルピリオド”!　テンションが上がらずにはいられないビートに合わせて、ハンドクラップも起こる。去り際に斎藤が「今、アルバムを出していて、これから全国を廻るんで、またお近くのところで会えればと思います」と言うと、拍手が起こった。言葉こそ少なかったが、演奏に全ての説得力があった、濃い時間だった！(高橋美穂)