陽が傾いてきたとはいえ、まだまだ暑いひたちなか。今日のGRASS STAGEは女性アーティスト率も高い中、とびきりの男臭さをラウドに放ってくれる10-FEETが登場!TAKUMA(Vo/G)が真っ先にイントロのフレーズを弾き始めるも、NAOKI(B/Vo)に「TAKUMA、違う違う!」と大声で阻止される。どよめく観客。TAKUMAは「もう……今日はめっちゃ人が来てるねんから、間違えてもアドリブで!」なんて言っている。仕切り直して今度はNAOKIが別のイントロを弾き始めるが、今度はTAKUMAが「NAOKI、違う違う!」……もう、みんな大爆笑。二人で声を合わせて「やっぱり1曲目はこの曲でしょー!」と、ようやく“super stomper”でライヴがスタート。ラウドなサウンドを一気に浴びせかければ、スタンディング・ゾーンは一斉ジャンプ!3人はスタミナがっつりの音をぶつけ合わせ、しょっぱなから容赦ない! みんなの興奮と笑顔が交差するようなアグレッシヴな楽曲を次々と放ちながら、TAKUMAの飾り気のない歌声がダイレクトに届けられた“風”も忘れられないワン・シーン。ちょっぴりセンチメンタルなこの曲は、笑ったり暴れたりしている心のふとした隙間をすんなりと埋めてくれるような力がある。彼らの音楽の中にある人間力のようなものに触れる優しい曲だ。 そしてTAKUMAの「今日、明日、明後日のうちに、みんなにとって1回でもいいから、いい大事件が起こりますように。一生のうち1回でもいいか。いい大事件が起こりますように!」というMCから、ラストの“CHERRY BLOSSOM”へ。NAOKIとTAKUMAが屈強のハーモニーを重ね合わせながら笑顔を見せると、みんなのカラフルなタオルも宙に舞うクライマックス!彼らのポジティヴな心意気が感じられる、熱い熱いアクトだった。(上野三樹)
10-FEET のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ