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ネクスト・アクトは、夕刻に近付いてきたGRASS STAGEを再び灼熱に引き戻す猛者、9mm Parabellum Bullet! まずは菅原卓郎(Vo・G)が、「9mm Parabellum Bulletです、こんにちは」と穏やかに言ったかと思ったら、「イェアー!」と叫び、4人でグワシャーン!と、挨拶代わりに一鳴らし。そこから1曲目の “Discommunication”へ。砂煙の向こう側に見える4人と、翳されるたくさんの手が、とてもドラマティックだ。MCでは卓郎は「日本中で反原発の運動とか、捨てられた動物を助けようとか、いろんな運動があるけど、一個一個は小さい火で、それがどうすれば消えないか、俺は考えたんだけど、自分の火が消えないうちに、隣の人に渡せばいいと思う。無理はしなくていいけど、回ってきたら、ほっといたら消えちまう火だから、次の人に渡すようにしていかないか、ということです。それは音楽も一緒で。後ろの方で聴いている人まで伝わるように、新曲を演奏するんで」と強いメッセージを伝え、新曲へ。《愛し合わないか》というリフレインが、ぐるぐると脳裏を廻る。
その後は卓郎が「チャットモンチーとくるりとmudy on the 昨晩を見ましたが、絶妙に被っているJさんを見れません」とオーディエンスと同じ目線で嘆きつつ、さらなる狂騒へ。特に“Black Market Blues”からが凄まじかった! 途中、中村和彦(B)はベースを置いて、ステージの端までダッシュ。滝善充(G)はでんぐり返し。卓郎は踊るようにギターを弾く。さらに、かみじょうちひろ(Dr)のビートから、卓郎が『NO NUKES 2012』のタオルを掲げ、YMOの”ライディーン”のカバーをちょっとだけ披露! そして、オーディエンスの「1、2、3、4!」というカウントから“Talking Machine”へ。“Punishment”で、高速ビートにオーディエンスが手を挙げている姿は、応戦しているように映った。最後は“The Revolutionary”。《世界を変えるのさ》の滝と卓郎の絶唱の掛け合いは、凄く意思が籠っていた。 (高橋美穂)