押し迫ってきたrockin’on sonicですが、記念すべき初船出でウィーザーとツインヘッドラインを担うのがスウェード、ブラー、オアシスと並ぶ「ブリットポップ四天王」のパルプ。オアシスを除き上記３組は00年代初期に失速していったが、その中で最も早く活動休止に入り再始動も最も遅かっただけに、「パルプって……？」と首を傾げる若いロック好きは意外と多いんじゃないかと思う。
そんな「伝説のバンド」久々の来日を祝し、ロッキング・オン１月号は95年におこなわれたジャーヴィス・コッカーのインタビューをお届けします。パルプの名を不動のものにした名作『Different Class』制作中というタイミングのこの取材、絶頂期を迎えつつある心境がばっちり吐露されている。「僕らは長い間、世の中の流行と足並みが完全にズレていた」との発言もあるように、遂に成功にリーチするまでの山あり谷ありな17年を凝縮した実に泣ける「変わり者たちの物語（1978―1995篇）」。判官びいきなイギリス人の心にパルプがなぜアピールしたかがよく分かる好テキストだと思います。
今回で二度目の再結成とはいえ、いつまた休止期間に入るかは神のみぞ知る……。唯一無二の味を生で体験できるこの超貴重なチャンス、どうぞお見逃しなく！（坂本麻里子）
パルプの記事が掲載されるロッキング・オン1月号
