17曲を何度も何度もリピートしてしまうなあ、このアルバム。
ループするたびに、1周前と少しずつ風景が変わっていて、歌の主人公の世界と自分自身の世界の境界線が曖昧になっていく。
入り組んだ推理小説を犯人探しをしながら読み進めているような感覚もあるのだが、だんだんプロファイリングをしていくうちに、その犯人が自分自身に絞り込まれていくような感じ。
「その扉は開けちゃまずい」という方向に、どんどん思考が吸い寄せられていく自虐的快感プログラムがゲスの音楽にはあらかじめ仕組まれていて、この『両成敗』というアルバムはその最終兵器なのだ。(古河)
ゲスの極み乙女。『両成敗』について
2016.01.13 01:56