攻める時期、受け取る時期。両方を経て突入した俳優・菅田将暉の新フェーズに、CUT5月号で迫ります!


発売中のCUT5月号で、菅田将暉さんへのインタビューを敢行しました!
今回伺ったのは、5月5日に公開の映画『銀河鉄道の父』について。本作で菅田さんは、あの宮沢賢治を演じています。誰もが知っている人物を演じることに対しては、「プレッシャーよりも興味深いって気持ちが強かった」という菅田さん。さまざまな作品でさまざまな役どころに挑戦し続けている、今の胸中に迫りました。

(宮沢賢治は)当たり前すぎて、逆にイメージがなかったんですよね。教科書にも出てくるし。今回演じることになって初めて深掘りして、結構私情を含んだ――妹が亡くなったときの感情を綴った文とか、学校でこんなことがあってこう思いましたっていう手紙とか、創造物だけじゃなくて自分のことを赤裸々に語ったものもたくさんあることを知りました。そこにすごく賢治の人間味を感じて面白かったです。(中略)特にこの映画では、賢治をいわゆる悩んでいる青年として描くことが大事だと監督とも話してたんです。天才と言ってしまうと遠い存在だけど、「家族」という視点で切り取ると共感が生まれるというか


また、近年は『糸』や『百花』などでの「遺される側」の役が続いていた菅田さん。今回の賢治のような「遺していく側」の芝居を通しての心境を伺ってみると、こんな答えが。

いわゆる受ける芝居か攻める芝居か、みたいなものってあるじゃないですか。『糸』あたりは、受け取る側を徹底してやろうと思っていた時期でもあって。デビュー当時や若手の頃はトリッキーな役とか自分が暴れるやつが多かったから、ちゃんと真ん中でどっしり受ける役をやろうと思っていたんですよね。それが続いた後、今また、両方やろうみたいなフェーズに入ったのかな。(中略)20代後半から30代頭の役って、勢いだけではどうしようもないし、生きながらえてしまっていて、まだ体は動くけどものすごくピュアでもない、みたいな時期で。でもそこが面白いポイントだなとも、最近は思ってます


他にも、本作の主人公で賢治の父・政次郎を演じた役所広司さんとの共演で感じたことや、「表現」に対する考え方など、俳優・菅田将暉の新たなフェーズを感じさせるインタビューになっています。繊細ながら確かな力強さのある、撮り下ろしポートレートも必見です!(山下茜)


CUT5月号は現在以下にて購入可能です。

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