ハードボイルドから心和む転生譚まで。 #津田健次郎 の「狙いに行かない」芝居で魅せる確かな存在感に、CUT5月号で迫りました


絶賛放送中のTVアニメ『ねこに転生したおじさん』、通称『ねこおじ』。タイトルのとおり、突然ねこに転生してしまったおじさんが勤めている会社の社長に拾われ、「プンちゃん」と名付けられなごやかな日々を過ごすことになり──という、愉快でシュールなハッピーライフを描いた物語です。

発売中のCUT5月号では、そんな『ねこおじ』に4月から本格登場した糸柳先生役の津田健次郎さんのインタビューを掲載しています。
社長のマンションの隣人でねこの「てぷちゃん」と暮らすホラー作家、という役どころですが、糸柳先生の風貌や空気感をご存じの方は、CVが津田さんというニュースを聞いた時に大きく頷いたはず。津田さんご自身は「そんなに『いよいよ登場!』という雰囲気の作品でもなくて。やわらかい感じの作品です」と笑いながらインタビューに臨んでくれました。
作品と同じく、なごやかにゆっくり進んだ取材の様子を、以下一部抜粋してご紹介します。

──ご自分が出演する時、ハードな作品と、ふわーっとなれる作品では、収録に臨む時の心持ちは違いますか?

違う気がします。ふわーっとなれるものの時は、あんまりエンジンをかけないでスーッと入ったほうがいいな、とか。今回の現場もスーッと入って、淡々とやって、「お疲れさまでした」って帰っていく感じです。僕は声の仕事だと、殺したり裏切ったりする激しめなキャラクターを演じることが多いので(笑)、こういう作品は珍しくていいですね

原作のマンガでは、プンちゃんやてぷちゃんのかわいさに「……!」と言葉にならない吹き出しもある糸柳先生。そういったセリフにならない言葉を演じるときの表現について見ると、「体の状態を意識する」という興味深い答えが返ってきました。

キュンキュンとくる感じになる時の、ある種の肉体状態……体がどういう状態になるのか、を意識するのが大事かもしれないです。先ほどのシーン(「……!」と言葉を失うシーン)だと、胸がギュッとなる状態なんだな、みたいな。「かわいい」とかだと、今度は体の力が抜けていく感じの声になると思います。(中略)特にアフレコの場合は、普段だったら音にしないものも音にすることが多いので、その肉体状態から出てくる音というのは、意識しています

終始リラックスモードで行われた本取材。ブログでは、そんな空気感が伝わるてぷちゃんとのほんわかオフショットをお届けしていますが、誌面には深みのある文豪イメージの撮り下ろしフォトを掲載しています。撮影前、編集部が「ちょっと文豪っぽく……」とお願いしたところ、「糸柳先生ですもんね」とこちらの意思を一瞬で汲み取ってくださいました(笑)。
そんな津田さんの魅力たっぷりなスペシャルショットも合わせて、ぜひ本誌をお確かめください!(山下茜)


CUT5月号は現在以下にてご購入可能です。

CUT 編集部日記の最新記事