初期コンセプトを冠するとおり、当時を彷彿させる白い軍服風に統一された衣装で5人が現れた瞬間から、満員のオーディエンスのものすごい熱気が渦巻いていた。
(ギターの麗は久しぶりにお馴染みの二―ハイに短パン姿! ひときわ熱い歓声が起こっていた)
懐かしい曲たちが次々にプレイされるのを観ていて感じたのは、ただ再現しているとかではなく、当時の自分たちをちゃんとリスペクトしている愛情。
がむしゃらに感覚的に突っ走っていた時代だからこその輝きをしっかりと肯定しながら、「とにかく自分たちがかっこいいと思うことを貫く」という芯がブレていないことを改めて見せてくれた。
意味とか理屈なんて要らないから本能で暴れろ!と言わんばかりにアグレッシブな楽曲をたたみかけた本編、パンキッシュなナンバーにキラキラした笑顔が溢れたアンコール。
ダブルアンコールにはメンバー5人それぞれから感謝のMCがあり、感極まって言葉に詰まるREITAにメンバーが笑顔でツッコむ、なんてアットホームな場面も、すべてがthe
GazettEらしさに溢れた、熱すぎる3時間だった。
思えば今年はthe GazettEが15周年、DIR EN
GREYとMUCCが20周年、昨年はMERRYが15周年だったりと、いわゆるヴィジュアル系シーン出身の、しかも解散やメンバー交替をしていないバンドたちがアニバーサリーを迎えている昨今。
ある種短命なバンドが多いシーンで、それぞれ独自の進化を遂げながら自分たちの表現を貫き続ける彼らの頼もしい活躍が今、本当に楽しみだ。(後藤)