北澤ゆうほ・堂々たる第2章の幕開け!「Q.I.S. First ONEMAN LIVE "Queens In Sweaters"」を観た

the peggiesの北澤ゆうほによるソロプロジェクトとして今年8月に始動したQ.I.S.の、満を持しての初ワンマンライブ。
この日を待ちわびていた超満員の観客のワクワクドキドキに応えるように、北澤は本当に空っぽになるまで、全力のパフォーマンスを見せてくれた。

ギターをかき鳴らしながら、心の奥で燃え続ける大切な人への思いをしっとりと歌い上げたり、アッパーチューンが続くブロックではハンドマイク片手にステージ狭しと髪を振り乱しながら歌い踊ったり。その姿は儚いけれど力強く、狂気とキュートさが同居していて、彼女の魅力にどんどん引き込まれていくステージだった。

MCでは何度も何度も、リスナーへの感謝の言葉を口にしているのが印象的だった。
この1年は音楽から、歌うことから離れようとも考えたということ。
しかし多くの人に支えられて音楽活動を続けると決心したこと。
やっぱりこの世でいちばん好きだと言えるものは音楽であり、音楽をやっている自分がいちばん好きだと言うこと。
今この場に立つことができているのはリスナーを含め、支えてくれる人のおかげだということ。

北澤の言葉に応えるように、客席からは大きな拍手が巻き起こる。私たちリスナーこそ、彼女がもう一度歌うこと、奏でることを選択してくれたことがとても嬉しいし、改めてお礼を言いたい。そんな思いが乗っているような、とても温かい拍手だった。

バンド編成での本編最後、そして弾き語りで登場したアンコールの最後に、北澤は“TEDDY”を歌った。

《それでも僕は/歌い続けるよ/届かないけど/君がいなくとも進んでいく/それでも僕は/歌い続けたい/この声でずっと》

新たなスタートラインに立った北澤ゆうほの誓いのような歌詞が、強く、強く胸に響いた。(藤澤香菜)


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