今観るべき、ポップもマイナーも突き詰めたDannie Mayにしかできない音楽密度の高いライブ

今観るべき、ポップもマイナーも突き詰めたDannie Mayにしかできない音楽密度の高いライブ
今、このタイミングで彼らのライブを観ることができて本当によかったと思う。

Dannie Mayは今年結成5周年を迎えた。まだまだ若手アーティストのカテゴリーといえるが、バンドからは正直焦りの色も少し見える。というのも、彼らはコロナ禍の影響をもろに受けたバンドでもあって(本人たちはそれは言い訳にすぎないと言っていたが)、ここからライブで力をつけていくぞ、という活動開始から1年にも満たないタイミングで、自由なライブ活動がままならなくなってしまった。本来ならばもっと積み重ねることができたかもしれない経験値をなかなか得ることができなかった。

それに加えて、それぞれにソロやグループで音楽活動を行っていたけど思うようにいかなかった3人が、ただ歌を歌いたい、音楽をやりたいという純粋な思いが合致して結成されたバンドだから、懸けている思いも並大抵のものではない。
本人たち曰く「人で選んだ」バンドだから、当初どんな音楽をやるのかも決まっておらず、その証拠にDannie Mayの音楽性をひと言で表すのは難しくて、作品によっても全然カラーが違う。

音楽性が一貫しているアーティストは確かにとっつきやすいかもしれないが、私はDannie Mayがこの5年間さまざまな音楽を試行錯誤して作り続けてきたことが、何ひとつとして無駄になってないと昨日のライブを観て強く感じた。
思わず踊りだしたくなるアッパーな曲も、夢を追いかける人の背中を押すメッセージソングも、息を呑むような美しいバラードも、どこを切り取っても完成度が高く、一度のライブであらゆる音楽が楽しめるすごく密度の高い時間だった。紆余曲折を経た彼らにしかできないライブだと思った。

これからDannie Mayを知る人には、ぜひ1曲だけで判断せずにいろんな曲を聴いてみてほしいと思う。(MVがない曲だと、ライブの本編ラストで演奏していた“コレクション”と“ただ生きる”が個人的にはおすすめです!)(有本早季)


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