初期のバーズはビートルズになりたがっていた
2012.03.05 00:00
★「初期の俺たちはビートルズになりたがっていた。
ビートルズっぽい服装に、ビートルズっぽい髪型、
それにビートルズっぽいメロディやハーモニーを意識したサウンド。
初期の自分達の映像とかを見ると、それは今でも一目でわかる」。
By ロジャー・マッギン(ザ・バーズ)。
「僕が1964年にザ・ビートルズの一員として初めて渡米した際、気付いたのは、
当時のUSキッズはあらゆる意味で50年代で止まってるな、という点だった。
UKでは数年前にスウィンギング60sが起きて、若年層の生活アティチュードや音楽観など全てが激変していたのに、
あの頃のUSキッズは未だに50sのアイドル・ポップを聴いていたし、
服装もライフ・スタイルも50年代のままだった。
例えば大学でアメフトなんかをやってる古典的青年が女の子の理想的な男性像だったりね」。
By サー・ポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ)。
「俺たちがUSツアーを始めた60s後期は、
まだアメリカのどこのライヴ会場にも”PAシステム”なんていう概念すらなかったんだ。
だからラウドな音を出したければ、とにかくアンプの目盛を最大限にして演奏するしかなかった。
実際、当時のライヴってそういうものだったしね。
ツアー用のロード・クルー?
俺たち3人(エリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカー、ジャック・ブルース)と、後はローディーが2人。
あの頃の俺たちはその程度の小所帯でアメリカ中をツアーして廻ってたんだ」。
By ジャック・ブルース(クリーム)。
などなど、貴重な体験談/裏話がまだまだ登場します。
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英BBCの最新ロック・ドキュメンタリーTV番組=『How the Brits Rocked America 』。
「1964年のビートルズ初US上陸」から始まった、「UKロック勢のUS進出/ブリティッシュ・インヴェイジョン」を原点に、
以後の「UK&USロックの特別な関係性」を辿っていくロック・ヒストリー構成。
第一期/60年代『How the West Was Won/ビートルマニア勃発とUS内の”英国ブーム”』
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第二期/70年代『Stairway to Heaven/英ハード・ロック&プログレ勢によるUSスタジアム制覇』
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第三期/80年代『We're Kids in America/MTV開局と英NW/ニュー・ロマンティック・ブームの関係性』
の3パートに分け、1月27日~2月10日にかけてBBC4TVで連続放映されたこの番組。
BBCが誇る膨大なアーカイブ・フッテージや、
上記のコメントでご紹介したビッグ・ネームに加え、
ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン)、グレアム・ナッシュ(ザ・ホリーズ、CSNY)、
トニー・アイオミ(ブラック・サバス)、キース・エマーソン(エマーソン、レイク&パーマー)、
リック・ウェイクマン(イエス)、
ジョン・ライドン(セックス・ピストルズ、パブリック・イメージ・リミテッド)、
ロバート・スミス(ザ・キュアー)、
スティング(ザ・ポリス)、
などなど他にも豪華ゲストによる最新コメント、意外な「証言」や貴重な「体験談」がてんこ盛り。
筆者のようなロック狂にとっては最っ高!!!に面白く、ためになる番組だったので、
現在絶賛発売中の本誌Rockin'on「コレポン通信」でも書きました。
皆さんもよかったらぜひ。