LiSAは今このシーンを見回しても他にいないハイパーなエネルギーを持ったシンガーだ。
ハイパーでアクティブでオフェンシブなシンガーであり、その圧倒的な出力でオーディエンスの期待を真正面から撃ち抜いていくーーそんなインファイトなスタイルで勝ち続けてきた人だと思う。
その戦い方は言ってしまえば向こう見ずでもあって、ライブのたびに「このテンションで最後までいけるんだろうか」と、僕なんかは思えて仕方ないのだが、今日横アリ2デイズの初日を観て思ったのは、その戦い方の中に、新たな繋がり方、伝え方といった、ハイパーと言うにはあまりに親密な、オフェンシブと言うにはあまりにあたたかな、等身大としか言いようのない温度があったことだ。
LiSAのライブには、1万人なら、1万人の半端じゃない期待が一つの塊になって生まれる巨大な何かにたったひとりで立ち向かっていく、潔さと孤高を感じさせる物語があった。
いや、それは今もそうなんだが、LiSA自身の中に一対一の関係性をひとつひとつ増やし、感動の形を1万個作り上げていくような、そんな手応えがあった。
偶像としての自分を巨大化させていくのではなく、むしろ個人としての自分を等身大化させていくようか最大動員ライブ。
大成功となったこのチャレンジが最高に感動的なものになったのは言うまでもないだろう。
名実ともにナンバーワンのロックヒロインとしてキラキラ輝いているLiSAだが、このライブをきっかけによりポピュラーな、開けた場所で愛されていく存在になっていくんじゃないか。
そういう、とても素晴らしいライブだった。
COUNTDOWN JAPAN、12/29のGALAXY STAGE、トリを背負ってくれるLiSAの勇姿が今から楽しみだ。