デヴィッド・ボウイ「チャイナ・ガール」にまつわる話。MVに出演した女性、イギー・ポップ
2016.01.14 10:15
デヴィッド・ボウイの1983年リリース『レッツ・ダンス』に収録されている「チャイナ・ガール」のミュージック・ビデオに出演した女性が、当時のボウイとの関係やその後の思い出などをBillboardに語っている。
後にMTVアウォードも受賞することになる本MVは、オーストラリアはメルボルンのチャイナタウンやシドニーの海で撮影されている。「チャイナ・ガール」として出演したGeeling Chingは当時23歳。ニュージーランド出身で、オーディションで選ばれたという。
ボウイとのロマンスが展開する映像の内容と実際の撮影は違っていて、撮影は早朝から始まり、海岸でのシーンでは寒さと野次馬の視線に晒されていて、少しもロマンティックな気分にはならなかったとか。
しかし、このビデオに出演したことがきっかけで、Geeling Chingはその後、モデルや女優業としての仕事が開け、出演作には『Mad Max Beyond Thunderdome』などもある。
また、ボウイの行った当時のツアーにガールフレンドとして帯同、プライベートをともにした時期もあったとか。
いまではニュージーランドのオークランドに住み、レストランの支配人など事業を行っているという。
別れた後、ボウイに連絡することはなかった彼女が再会したのは、2004年、ボウイがツアーでニュージーランドに来たときだったとか。ボウイは彼女をバックステージに招き、いっしょに写真を撮ったという。「Geeling! よく来たね!素晴らしい」と声をかけてくれたのだとか。
よく知られているように、同曲は、1977年、イギー・ポップの『イディオット』で初めて発表されている。当時ベルリンにいた両者の共作である。
ボウイが後年セルフ・カバーとしてこの曲を取り上げたのは、1980年代の当時、薬物依存症に罹っていたイギー・ポップの生計に少しでも役立てられればと、彼に印税が入るようボウイが計らったからと言われている。