しかも、その次にくるのが“スターレス”‼‼ スターだったボウイへのオマージュとして、こういう形で“スターレス”をもってくるとは……。
“イージー・マネー”に続いて、
《ヘイワハ……》と日本語で歌われるボーナス・トラック〝平和〟など選曲も素晴らしい。
キング・クリムゾンのライヴ・レコーディングによる『ヒーローズ~トリビュート・トゥ・デヴィッド・ボウイ』が今日発売された。
“ヒーローズ”は昨年9月にベルリンで演奏された音源だが、その他は12月公演のウィーン、パリ、そして東京だ。
1977年、イーノを通してボウイから電話でオファーされ、ベルリンで『ヒーローズ』のレコーディングに参加したフリップは、当時キング・クリムゾンとしての活動を一旦終えていた。
まさにボウイやイギー・ポップ同様、もう一度音楽に向き合うためのきっかけとなったのが、このレコーディング(さらには『スケアリー・モンスターズ』)だったわけだ。
その後『ヒーローズ』のツアーには参加せず、代わりにエイドリアン・ブリューが引き継ぐことになるのだが、
やはりこの曲にはフリップのギターのひりひりした緊迫感が最高の相性なのだということを、今回のトリビュートは改めて思い知らせてくれる。
もう本当にかっこよくて、何度もリピートしている。
ボウイに聴かせたかった。
(井上貴子)