ロック・イン・ジャパン2022を終えて。

ロック・イン・ジャパン2022を終えて。
フェスの最終日の翌朝は、遅くまで目が覚めないのが普通なのですが、今朝は本番日と同じように5時半に目が覚めました。身体は今日もフェスをやる気なんだと思いました。
曇り空を見ながら、ボーッとしていると、改めて悔しい思いがこみ上げて来ます。しかし僕の仕事は、この事態を踏まえつつ未来のことを考え行動することです。
3年ぶりの開催になったロック・イン・ジャパン2022、本当に素晴らしい4日間になりました。あの空間を共につくった参加者、アーティスト、スタッフの皆さんに感謝します。
初めての会場で22万5千人の巨大フェスを開催するのはとても大変です。しかもコロナ感染が収束していない状況での開催には、たくさんの課題がありました。酷暑の中、マスク着用で熱中症のリスクを回避するのは、本当に参加者の方の高いモラルと体調管理の意識が必要でした。
参加された方はお分かりですが、見事にマスクのルールは守られていました。そして会期中の4日間、熱中症での救急車発動はありませんでした。1週目は天候にも恵まれましたが、素晴らしいことです。
3年ぶりのロック・イン・ジャパン、この空間と時間が、いかにかけがえのないものか、あそこにいた方は感じていただけたのではないか、その思いがあのピースフルな空間を作っているのでは、僕はそう思ってあの場所にずっといました。
新しい形の都市型フェスを作る、その大きな挑戦でした。向かい合った二つの巨大なステージ間を、4万人の人が移動しながらほとんどシームレスでライブを楽しむという、これまでになかった形のフェスです。混乱はないのか、しっかりエンターテイメント性は保たれるのか、やってみなければ分からない挑戦でした。結果は想像以上の成功でした。それはSNS上に溢れる参加者の皆さんの笑顔と言葉が証明してくれています。
パーク・ステージとヒルサイド・ステージのエリアも、これまでにないフェス空間設計に挑戦しました。3万人近く収用できるライブエリアに、二つのステージを立て、やはりシームレスでライブが行われる形です。エリアの中だと二つのステージがほぼどこからでも同時に見えます。
このレイアウトによってこのエリアは熱いライブ空間と、ゆっくり楽しめるチルアウト空間が共存する、新しい熱量のフェス空間になりました。
蘇我スポーツ公園のフェス会場としてのポテンシャルの高さを強く感じたエリアでした。初年度としては大きな達成感を感じることのできたロック・イン・ジャパン2022でした。と同時にこれからの大きな可能性を感じることが出来た初年度でもありました。
写真は、今回のフェスで僕が一番好きな時間と場所となった、夕方のヒルサイド・ステージ上手からエリア全体をみたものです。ここがそんな場所になることは、開催前は想像もしていませんでした。フェスは生き物だな、と思いました。次はカウントダウンでお待ちしています。去年より前に進んだ、より多幸感のあるフェスにしたいと思っています。
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