擦れたロゴのTシャツを脱いだ新世代


GWだというのに出かけもせずに引きこもっているわけだが、
90年代後半から00年代前半にかけての知性的な洋楽の音に必ずと言っていいほど含まれていた「軋み」のようなフィードバック音やノイズが、
最近の新譜からはきれいさっぱり消えているのに改めて気付いた。
不穏な重苦しさとの摩擦音のような、あるいは遠くから何か不吉な予感を告げるような「軋み」の音が、無いのだ。
シューゲイズ系であっても、引き摺るようなギターノイズではなくて、エーテルの中に浮かんでいる。
モグワイやLOWが描いた世界観とは違う世界観が、新たに描かれようとしているようだ。
THE xxのクリーン・トーンやDirty Projectorsのカラフルなエッジに新しい何かがある。
山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事